【本日の見通し】ドル売り円買い意識も、警戒感
【本日の見通し】ドル売り円買い意識も、警戒感
米中関係の悪化懸念が重石となり、ドル売りの流れが継続。昨日のドル円は東京市場午後に150.90前後を付けた後、いったん151.70前後まで買い戻されたが、NY午後にかけてドル売りが再び強まっており、上値の重い展開となっている。
水曜日のパウエル議長によるバランスシートの縮小停止見通しや労働市場の大きな下振れリスクへの言及などを受けてドル売りが入りやすい地合いになっていることも、上値の重さにつながっている。
ドル円は今日も下方向を意識する展開となりそうで、150円台半ばに向けた動きが期待される。
リスクがあるとすると、日本の政局に対する相場の反応。維新の会が自民との連立に前向き姿勢を見せたことで、市場が円安に反応しやすい高市自民党総裁の首相就任の可能性が高まったことが相場にどこまで影響するか。海外勢の反応などを注意したいところ。
ユーロ円などクロス円はドル中心の展開でやや不安定化。ユーロ円は176円を挟んでの展開を見込んでいる。ポンド円は202円台を中心とした推移。対ドルでのポンド買いに202円00銭前後で買いが出てきそうな流れ。
ユーロドルは1.16台を中心にしっかりした推移を期待。フランスの政局混乱一服期待なども支え。ポンドドルは1.3400を挟んでの推移。1.3370前後がしっかりするともう一段の上昇がありそう。
9時半に雇用統計が発表される豪ドルは、予想よりも弱く出た時の反応が大きくなりそう。対中輸出が大きい豪州だけに、米中関係の悪化懸念が重石となっている上に、豪中銀の利下げ期待などもあって、弱めの数字に反応しやすい地合いと見ている。
MINKABUPRESS 山岡

執筆者 : MINKABU PRESS
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