円高やドル安の動きは一服、欧州株や米株先物が堅調 ドル円151円前半=ロンドン為替概況
円高やドル安の動きは一服、欧州株や米株先物が堅調 ドル円151円前半=ロンドン為替概況
ロンドン市場では、東京市場で広がった円高やドル安の動きが一服している。日本の政局は引き続き混迷しているが、自公連立崩壊後のショック的な状況からは次第に落ち着いてきている。本日は維新を軸に自民や野党との話し合いがあった。まだ結論には遠いものの、連立を模索する段階に入っている。欧州ではフランス政局の安定化が期待されている。ルコルニュ内閣の不信任は回避される見込みとなっており、独仏債利回り格差は縮小、仏CAC指数が大幅高となっている。前日NY時間にはスペインが防衛費引き上げに難色を示していることに対して、トランプ大統領が関税賦課の可能性を示唆したが、きょうのスペイン株は堅調に推移しており、その影響は限定的だ。一方、英国では「英財務相、増税と歳出削減を検討」とのメディア報道が警戒感を広げており、英FT指数は逆行安となっている。ただ、ポンド売りの動きは続かず、上下動にとどまっている。ドル円は151円台半ば付近へ、ユーロ円は176円付近へ、ポンド円は202円台乗せへと反発している。ユーロドルの上昇は1.16台半ばには届かず、1.16台前半で上昇一服。ポンドドルは1.33台での上下動となっている。
ドル円は151円台前半での取引。東京朝方の151.88近辺を高値に売られ、ロンドン朝方には150.90付近まで下押しされた。しかし、ロンドン勢に本格参加とともに反発の動きが広がっている。ロンドン午前には151.50付近まで一時上昇。欧州株や米株先物・時間外取引がおおむね堅調に推移しており、リスク警戒の動きは一服している。
ユーロドルは1.16台前半での取引。東京朝方の1.1602付近を安値に買われている。ロンドン序盤には高値を1.1645近辺まで伸ばした。しかし、1.16台半ばには届かず、1.1620付近まで小反落している。ユーロ円は176円付近での取引。東京朝方の176.30付近を高値に、ロンドン朝方には175.44付近まで下押しされた。その後は再び買いが優勢となり176円台乗せへと反発。下に往って来いとなっている。対ポンドではユーロ売りが先行も、一時値を戻す動きがみられた。しがし、再びユーロの上値が重くなっている。仏政局の安定化期待で対ドルや対円ではユーロは底堅さを見せている。
ポンドドルは1.33台後半での取引。東京朝方の1.3317付近を安値に買われ、ロンドン早朝には1.3373付近に高値を伸ばした。その後は1.3330台まで調整売りに押されたが、再び1.33台後半に盛り返している。ポンド円は下に往って来い。東京早朝の202.30付近から東京昼にかけて201.60付近まで下落した。しかし、その後は買戻しが優勢になり、足元では202.32付近に高値を更新している。ユーロポンドは0.8696から0.8721までのレンジで振幅。足元ではややポンド買いが優勢になっている。11月26日の英秋季予算をめぐる報道に、神経質な値動きを示している。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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