先週末の急速な円高の動きは一服、ドル円152円台前半=ロンドン為替概況
先週末の急速な円高の動きは一服、ドル円152円台前半=ロンドン為替概況
ロンドン市場では、先週末の急速な円高の動きは一服している。先週末には中国のレアアース輸出規制強化を受けて、トランプ米大統領が中国製品に100%関税をかけると脅しをかけた。これを受けて米株が大幅安となり、為替市場ではドル円が151円台前半まで下落した。しかし、週明けはムードが改善している。トランプ大統領が関税賦課を猶予するとし、対中姿勢を柔軟化させている。いわゆるTACO取引の図式となっている。また、この日はガザ問題が一服、人質解放が話題となっており、トランプ氏の対中国発言が封印された面も指摘される。ドル円は152円台半ば近くまで一時反発した。ただ、足元ではベッセント米財務長官が「中国の輸出制限、このまま継続させない」などと述べており、再び緊張感をはらんできているようだ。ドル円は152円付近へと再び軟化している。ドル相場は総じて小反発。ユーロドルは1.16台割れへ、ポンドドルは1.33台前半で上値重く推移。クロス円は先週末と比べると円安水準で取引されている。ユーロ円は一時177円手前水準、ポンド円は203円台乗せとなる場面があった。
ドル円は152円付近での取引。オセアニア早朝の151.64付近を安値に、その後は底堅く推移している。ロンドン序盤には一時152.44付近まで高値を伸ばした。米株先物・時間外取引が反発しており、先週末のリスク回避の動きは一服している。
ユーロドルは1.16付近での取引。アジア時間午後の1.1630付近を高値に、ロンドン時間には1.1582付近まで軟化している。ユーロ円はオセアニア早朝の175.78付近を安値に買われ、ロンドン序盤には176.91付近まで高値を伸ばした。その後は176円台前半へと上値重く推移している。ただ、前週末比プラス圏は維持している。対ポンドでは揉み合いだが、ややユーロ売りが優勢。
ポンドドルは1.33台半ばでの取引。アジア午後の1.3366付近を高値に、ロンドン時間には一時1.3315付近まで下落した。その後は1.3350付近へと下げ渋っている。ポンド円はオセアニア早朝の202.05付近を安値に、その後は堅調に推移している。ロンドン序盤には高値を203.44付近に伸ばした。ユーロポンドは0.8714付近を高値に0.8680付近と軟化している。ロンドン時間に入ってユーロ売り・ポンド買いのフローが持ち込まれている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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