FX/為替「ドル/円、米金融政策の織り込み進み値動き鈍る」 外為トゥデイ 2022年4月7日号
主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2022年4月7日9時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
目次
▼6日(水)の為替相場
(1):中国 感染再拡大で経済活動弱まる
(2):FOMC議事録公表 ドル/円一時弱含む
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:124円台に定着できるか/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
6日(水)の為替相場
期間:6日(水)午前6時10分~7日(木)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):中国 感染再拡大で経済活動弱まる
中国3月財新サービス業PMIは42.0と2020年2月以来の水準に低下。市場予想(49.7)を下回った。1日に発表された製造業PMIも節目の50.0を割り込んでおり、中国国内での新型コロナウイルスの感染再拡大やウクライナでの戦争の影響から経済活動が弱まったと見られる。
(2):FOMC議事録公表 ドル/円一時弱含む
米連邦公開市場委員会(FOMC)は3月会合の議事録を公表。ウクライナ危機の影響を踏まえて50bp(0.50%ポイント)の利上げを見送り25bpの利上げを行った事が明らかになった。また、「多くの参加者が、特にインフレ圧力が高止まりするか強まった場合、将来の会合で目標レンジの50bp引き上げを1回またはそれ以上実施することが適切と指摘した」事もわかった。バランスシートの縮小(QT=量的引き締め)については、早ければ5月から国債を月600億ドル、住宅ローン担保証券(MBS)を月350億ドル(合計950億ドル)削減することで『おおむね合意』したとした。ドル/円は123.46円前後へと弱含む場面もあったが、米10年債利回りが上昇を維持する中で持ち直した。クロス円は、FOMCの引き締めスタンスを再確認した事で米国株や原油価格が下落する中、弱含みで推移した。
6日(水)の株・債券・商品市場
外為注文情報
【情報提供:外為どっとコム】
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本日の見通し
ドル/円の見通し:124円台に定着できるか
昨日のドル/円は一時124円台を回復したものの伸び悩んだ。日米金利差拡大の思惑から1週間ぶりに124.05円前後まで上昇したが、戻り売りに押されて123円台へと失速。米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録の発表直後には123.46円前後まで反落する場面もあったが、FOMCが50bp(0.50%ポイント)の利上げと月950億ドルペースでのQT(量的引き締め)に動く可能性が高まった事から123円台後半へと持ち直した。もっとも、市場はFOMCの引き締め計画を概ね織り込み済みだったと見られ、ドルの反応は比較的小さかった。なお、昨日のドル/円の値幅は60銭程度で3月21日以来の小動きであった。
そうした中、円安主導で124円台に定着できるかが本日の見どころとなりそうだ。本邦10年債利回りが0.25%に近付けば日銀が「指値オペ」を再発動する可能性もある。本日は30年債入札が予定されており、本邦債券市場の動向にも注目しておきたい。
注目の経済指標
注目のイベント
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※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。
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