FX/為替「ドル/円今日の予想」 外為どっとコム トゥデイ 2025年11月4日号

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2025年11月4日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト 神田卓也
目次
▼3日(月)の為替相場 
(1):豪家計消費 予想ほど伸びず 
(2):FRB理事「50bp利下げを主張する」
(3):ISM製造業 予想を下回る 
(4):FRB理事「ライブ会合」
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:株高・円安が意識されやすい/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
3日(月)の為替相場

期間:3日(月)午前7時10分~4日(火)午前6時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):豪家計消費 予想ほど伸びず
豪9月家計消費支出は前月比+0.2%と市場予想(+0.4%)を下回った。
(2):FRB理事「50bp利下げを主張する」
米連邦準備制度理事会(FRB)のミラン理事は「FRBの金融政策は過度に景気抑制的」だとして、「政策を長期にわたって景気抑制的に維持すればするほど、金融政策自体が景気を下押しするリスクが高まる」との見解を示した。そのうえで、「経済が予測通りなら再度50bp(0.50%ポイント)利下げを主張する」と語った。
(3):ISM製造業 予想を下回る
米10月ISM製造業景況指数は48.7と市場予想(49.5)に反して、前月(49.1)から低下し、好不況の分岐点となる50.0を8カ月連続で下回った。構成指数では仕入価格が依然として拡大圏ではあるものの、1月以来の水準へ低下した。一方で、新規受注と雇用は縮小ペースが鈍化した。
(4):FRB理事「ライブ会合」
クックFRB理事は「金利を高すぎる水準に維持すれば、労働市場が急速に悪化する恐れがある一方で、過度な利下げを実施すればインフレ期待がしっかりと抑制されなくなるリスクが高まる」とし、12月の連邦公開市場委員会(FOMC)が「ライブ会合」になるとの認識を示した。また、10月のFOMCで25bp利下げを支持した理由については「労働市場に対するリスクがインフレリスクよりも大きいと判断した」と説明した。 これより前に、シカゴ連銀のグールズビー総裁は「インフレは4年半にわたった目標を上回って推移しており、好ましくない方向に進んでいる」として、「インフレ鈍化に合わせて金利を引き下げていくのが、おそらく最も慎重な対応だろう」との認識を示し、「12月利下げのハードルは10月よりも高い」と語った。
3日(月)の株・債券・商品市場

ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)

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人気通貨ペア 本日の予想レンジ

ドル/円の見通し:株高・円安が意識されやすい
昨日のドル/円は終値ベースで約0.1%の小幅高。日本が祝日とあってやや動意を欠いたが、米長期金利が小幅に上昇する中で154円台前半の9カ月ぶり高値圏を維持した。米連邦準備制度理事会(FRB)による12月利下げが不透明になっており、本日もドルの下値は堅そうだ。日本では高市政権がきょうにも首相肝煎りの「成長戦略本部」を設置することで高市トレードの株高・円安が意識されやすい。ドル/円は先月30日に付けた2月以来の高値154.45円前後を上抜ければ上昇が加速しそうだ。節目の155.00円に近付けば為替オプション絡みの防戦売りなどが出ると予想されるが、世界的な株高を背景とする「円キャリートレード」がさらに活発化する下地は整っているだけに、一気に突破する可能性もないとは言えないだろう。そのほか、本日は豪中銀(RBA)の金融政策発表にも注目したい。RBAは政策金利を据え置く公算が大きいが、足元のインフレ上振れを受けて政策スタンスがタカ派化するとの見方もある。豪長期金利の上昇とそれによる豪ドル高は、低金利の円を売る動きを強める可能性があるため注目だ。
注目の経済指標:RBA政策金利

注目のイベント:RBA総裁発言
※時間は日本時間での表示になります。
※「注目の経済指標」「注目のイベント」は注目度が高い順に「◎」「○」「無印」で表示しております。
※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。
株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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