明日はECB理事会 大きなトレンドには繋がらない可能性も留意=NY為替
きょうの市場は米株式市場を中心にリスク回避的な雰囲気が広がっており、為替市場ではドル高・円高の動きが見られている。そのような中でユーロドルは戻り売りが続いており、1.10ドル割れを試す動きも見られた。ただ、いまのところは1.10ドル台は堅持している状況。明日にECB理事会を控えていることもあり下値に慎重になっている面もあるようだ。
そのECB理事会だが、0.25%ポイントの利下げが確実視されている。その場合の中銀預金金利は3.50%まで低下。ただ、それ自体は市場も大方織り込んでおり、焦点は今後の利下げのヒントとECBスタッフの経済見通しになっているようだ。
市場では声明やラガルド総裁の会見に変化はないと見られており、ラガルド総裁は恐らくデータ次第の姿勢を繰り返し、今後の利下げをコミットすることに強く反論すると見られている。一方、スタッフ見通しでは最新の成長とインフレの見通しが公表されるが、そこでは成長見通しが若干下方修正されると見られている。ドイツ経済の低迷が主な要因。しかし、その規模は利下げ期待やユーロ下落を正当化するほど大きくはないとも見られているようだ。
ユーロはそれなりの動きを示すかもしれないが、大きなトレンドには繋がらない可能性も留意される。
EUR/USD 1.1014 EUR/JPY 155.85 EUR/GBP 0.8458
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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