方向感に欠ける振幅、米雇用統計待ちで ドル円は145円台半ばに膠着=ロンドン為替概況
方向感に欠ける振幅、米雇用統計待ちで ドル円は145円台半ばに膠着=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、方向感に欠ける振幅となっている。米雇用統計待ちで積極的な売買は手控えられているようだ。ドル円は145.50付近での揉み合いが続いている。東京午前に145.24-145.70のレンジを示現したあとは、次第に値動きが収束してきている。ポンドドルは売りが先行し1.2640近辺まで下落。ロンドン朝方に発表された英ネーションワイド住宅価格が一段と低下したことに反応した。しかし、売りは続かず1.2690近辺に高値を伸ばした。足元では1.26台後半での揉み合いとなっている。8月英製造業PMI確報値は過去最低水準を記録したが、速報値からは改善したこともあり、特段の反応はみられず。ピル英中銀チーフエコノミストは、英国ではまだコアインフレの下方転換をみていないとした。ユーロドルは朝方に1.0829近辺まで安値を広げたが、すぐに買い戻されて1.0860近辺に高値を更新。ただ、全般的に値幅は狭く方向性に欠ける動きとなっている。8月ユーロ圏PMI確報値は前回からは改善も、速報値からは小幅下方修正され、50割れは14カ月連続に及んでいる。ビルロワデガロー仏中銀総裁は、9月14日の次回ECB会合について、選択肢はオープンと述べた。ユーロ円は157円台後半、ポンド円は184円台前半での推移に終始している。
ドル円は145円台半ばでの取引。東京午前には145.70近辺まで買われたあと、一時145.24近辺まで急落する場面があった。中国が人民元安に対応して、銀行の外貨預金準備率引き下げを表明したことに反応した。ドル売り・人民元買いが全般的なドル売り圧力に波及していた。しかし、その後は買い戻されて145円台後半へ。ロンドン時間にはやや上値重く、145.40-50レベルで推移している。
ユーロドルは1.08台半ばでの取引。ロンドン朝方につけた1.0829近辺を安値に、その後の買い戻しでつけた1.0860近辺を高値にレンジを形成。足元では1.08台半ばに落ち着いている。ユーロ円は157円台後半で動意薄。前日NY終値からほとんど動いていない。対ポンドではユーロ買いが先行もすぐに戻している。一連の欧州製造業PMIに結果には反応薄だった。引き続き景気判断分岐点の50を下回っている。
ポンドドルは1.26台後半での取引。ロンドン朝方には1.2640近辺まで下落した。英ネーションワイド住宅価格が一段と落ち込んだことに反応していた。しかし、すぐに買戻しが入り高値を1.2690近辺に伸ばした。その後も1.26台後半に高止まりしている。ポンド円は184円台前半から半ばでの取引に終始している。ユーロポンドは0.8573近辺まで買われたあとは、0.8550台へと軟化。方向性に欠ける動きとなっている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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