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ドル円は下値模索が続く ただ、本格的な下値攻めまではない=NY為替前半

為替 

 きょうもドル円は下値模索が続いており、サポートとして意識されている110.50円割れを試す動きも見られている。この水準は今月に何度かサポートされている。下値にはストップも観測されているようだ。基本的にはドル売りよりも円買いの動きがドル円を圧迫。一部からは変異ウイルスの「デルタ株」が蔓延しており、それを警戒したリスク回避の動きも出ているとの指摘も聞かれる。

 ただ、111円台は上値が重くなっているが、いまのところ本格的に下値を攻める動きまでは強めていない。デルタ株は蔓延しているものの、ワクチン接種が進む中で、各国の経済は再開が本格化しており、以前のように再び都市封鎖が実施されると見ている向きはいないようだ。

 6月期末が接近しており、週末には米雇用統計の発表、そして、米国は独立記念日の3連休を控える中で、いまのところはロングポジションの調整が主体と思われる。

 きょうもユーロドルは上値の重い展開が続いており、1.18ドル台に下落している。一時1.1880ドル近辺まで下落しているが、今月にサポートされた1.1850ドル付近が目先の下値メドとして意識される。一方、ユーロ圏の景況感は驚異的な改善を見せていた。この日欧州委員会が発表した6月のユーロ圏景況感は21年ぶりの高水準となった。経済再開がサービス業中心に回復を後押しした格好。鉱工業や小売り、建設の景況感も改善を見せた。また、消費者信頼感も5カ月連続で上昇。雇用の見通しも明るさ増している。ただ、ECBの慎重姿勢からユーロの上値は依然として重い。

 ECBはFRBよりも引き締めに苦労するとの声も聞かれる。ECBがファンダメンタルズへの判断と同時に脆弱な通貨同盟をまとめなければならないからだという。FRBよりもECBの政策の方が遥かに拡大している点も指摘していた。ただ、予想では、ECBは2023年後半に1回目の利上げを実施し、中銀預金金利を0.1%引き上げマイナス0.40%とする。もし、市場が利上げ開始を上手く吸収できれば、半年後に2回目の引き上げを行い、中銀預金金利はマイナス0.25%まで引き上げられる可能性を見ているようだ。

 ポンドドルは上値の重い展開が続いており、1.38ドル台前半まで一時下落する場面がみられた。ドル買いが優勢となっており、ポンドドルを圧迫している。今月サポートされた1.37ドル台後半の水準が目先のサポートとして意識される。テクニカル的にはその水準を完全にブレイクするようであれば、1.36ドル台が視野に入るとの指摘も聞かれる。

 英国では変異ウイルスの「デルタ株」が蔓延しており、前日の新感染者数は1月以来の水準に拡大した。英経済への影響も警戒され、ポンドも軟調な反応を見せている。しかし、ポンドへのリスクは短期的で、今年のポンドは依然として上値を目指す可能性が高いとの見方も出ている。英中銀と伴にワクチン展開の成功に支えられ、今年の英経済は力強く回復し続けるという。

 先週の英中銀金融政策委員会(MPC)で英中銀が予想外に慎重な姿勢を示していたが、恐らく今年後半か来年初めまでには更にタカ派な政策見通しを採用する可能性が高いと指摘している。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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