ドル円軟調、米新規失業保険申請件数への警戒感も=東京為替概況
26日の東京為替市場で、ドル円は110.46円付近まで下落した。海外市場で111円半ばから後半を試しては押し戻される展開が続いており、本日もこのパターンに当てはまった。
新型肺炎による景気悪化を和らげるための米景気対策法案の成立が視野に入りつつ、土壇場で協議が難航していることもドル円の重しとなったが、本法案は米上院を通過しており、下院の採決待ちとなっている。
本日の米新規失業保険申請件数が急増する可能性が高いこともドル円を圧迫した。市場予想は164万件と、統計開始以来の過去最高水準を軽く塗り替える見通し。過去最高は1982年の69万5000件。コロナショック以前は22万件程度で安定していたが、新型肺炎によって需要が崩壊し、雇用も崩壊している。市場予想のレンジは86万件~400万件と非常に広く、市場予想の中央値から外れても全く驚きはない。
ユーロ円は120.51円付近、ポンド円は130.57円付近、豪ドル円は64.92円付近、NZドル円は63.87円付近まで下げた後、切り返している。ドル円の下げが一服すると上値が軽くなった。
ユーロドルは1.09ドル前半で堅調。欧州中央銀行(ECB)が無制限の国債購入を可能にする国債購入プログラムの行使も排除していないと伝わっていることが支援要因。強力すぎるが故に実施の是非について異論はあるものの、危機対応措置の一つとして期待されている。
豪ドル/ドルは0.5871ドル付近、NZドル/ドルは0.5778ドル付近まで下落後、下げ幅を縮小した。
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執筆者 : MINKABU PRESS
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