ドル円、再び154円台に下落 日米金融政策が重しに=NY為替序盤
きょうの為替市場、ドル円は戻り売りに押されており、再び154円台に値を落としている。1日の日銀の植田総裁の講演以降、日銀の早期利上げ期待が加速しており、円の買い戻しを誘発している。
本日は高市政権が、日銀が今月に利上げを行うことを容認する姿勢だとの報道も流れていた。高市首相は金融緩和を重視すると見られていたが、首相就任によって、日銀に利上げペースをより緩やかにするよう影響力を及ぼすのではないかとの観測も浮上していた。短期金融市場では12月19日の日銀決定会合での追加利上げをほぼ確実視している状況。
一方、来週のFOMCでの利下げ期待も高まっている。前日のADP雇用統計は予想外の雇用者数の減少となったが、労働市場の冷え込みを示し、利下げ期待を裏付けている。
日銀の利上げによる円高の反応は一時的との見方も出ているが、来週以降のイベントに向けて、ドル円はこれまで積み上げて来たロングポジションを調整する動きが断続的に出ている模様。
なお、先ほど発表の米新規失業保険申請件数は19.1万件と22年以来の低水準となった。発表直後はドル高の反応が見られたものの、米利下げ期待に変化はなく、一時的な反応に留まっている。
このあとの日本時間0時のNYカットでのオプションの期日到来は154円に観測。
4日(木)
154.00(9.0億ドル)
5日(金)
155.00(18.1億ドル)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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