米中関税引き下げ「60%以下目標」報道受けドル買い強まるも勢い続かず 期待よりも警戒感強い
米中関税引き下げ「60%以下目標」報道受けドル買い強まるも勢い続かず 期待よりも警戒感強い
きのうの米英合意受け米中交渉への期待が高まっている。トランプ氏は大きく前進するようであれば対中関税引き下げの可能性があると述べたほか、今こそ米株を買うべきだと煽っているため、何らかの合意には至るのだろう。
あすからの米中交渉で、ベッセント氏が関税率60%以下に引き下げる目標を設定し、中国側もそれに同調する用意があると米政府関係者は見ていると、ブルームバーグが報じた。NYポスト紙はトランプ氏は早ければ来週にも対中関税を145%から50%-54%にまで引き下げることを検討していると報じている。
ただ、今回の協議は解決策を見出すというより、不満を表明することに重点が置かれる可能性が高いため、状況は流動的であり、関税が近い将来引き下げられるかは予測困難だという。過度な期待は禁物だが、関税率がある程度下がれば米中交渉は進展しているとマーケットは安心するだろう。
関税引き下げ60%以下目標との報道を受け、一時ドル買いが強まった。対ドルでポンドは4月17日以来、ユーロは11日以来、NZドルは15日以来、カナダドルは16日以来、スイスフランは10日以来、豪ドルは5月1日以来の安値をつけた。ドル指数は4月10日以来の高水準。
単純なリスク選好とはならず、円は上昇。欧米株先物、中国株・香港株は冴えない。

執筆者 : MINKABU PRESS
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