円売り継続、ドル円は145円台後半 中東情勢がひとまず沈静化=ロンドン為替概況
円売り継続、ドル円は145円台後半 中東情勢がひとまず沈静化=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、円売りが継続している。イランとイスラエルの停戦合意が実行されており、足元では双方の攻撃は停止している。連日、大幅な値動きを示した原油相場が落ち着いたほか、金相場の値動きも一服している。欧州株や米株先物・時間外取引は上値重く推移も、調整の面が強いようだ。リスク動向の落ち着きとともに、東京午後の田村日銀審議委員の発言が円売り材料との指摘もあった。同委員はタカ派で知られているが「日米関税交渉中に利上げする可能性はそれほど高いわけではない」と利上げ姿勢をトーンダウンさせていた。ドル円、クロス円は東京午後からの円売りの流れが継続している。ロンドン時間には、ドル円が145円台乗せから145円台後半へ、ユーロ円は168円台半ばから169円台乗せへ、ポンド円は197円台後半から198円台前半へと上昇している。ドルストレートは、ややドル買いの動き。ユーロドルは一時1.16台割れ、ポンドドルは1.36台前半で上値重く推移している。ただ、対円ではユーロ、ポンドいずれも堅調であり、ドル高よりは円安の面が強い状況となっている。
ドル円は145円台後半での取引。東京午前に144.61近辺まで下押しされたあとは、上昇の流れが続いている。ロンドン時間には高値を145.80付近に伸ばしている。イランとイスラエルの停戦合意が実行されており、原油相場動向は安定した。市場はひと安心している。ただ、イラン核施設の被害状況についてはまだ見方が分かれており、正式な調査が必要となっている。
ユーロドルは1.16付近での取引。東京午前の1.1631近辺まで買われたあとは、上値を抑えられている。ロンドン序盤にかけては1.1590近辺まで安値を広げた。ユーロ円はドル円とともに上昇。東京朝方の168.13近辺を安値に買われ続けている。ロンドン時間には高値を169.20付近へと伸ばしている。対ポンドでは目立った方向感無く売買が交錯している。
ポンドドルは1.36付近での取引。1.36台前半での揉み合いから、ロンドン序盤には1.3634近辺に高値を伸ばした。その後は上値重くなり、1.3602近辺まで安値を広げた。比較的狭いレンジにとどまっている。ポンド円はドル円とともに上昇。東京午前の197.05近辺を安値に、その後は買いが継続。足元では高値を198.40付近に伸ばしてきている。ユーロポンドは0.8513から0.8539のレンジで揉み合っている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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