【本日の見通し】ドル円はドル安を警戒も上下にリスク
【本日の見通し】ドル円はドル安を警戒も上下にリスク
昨日はロンドン市場で一時143円75銭前後までドル安円高となったが、その後144円40銭台まで買い戻しが入り、戻り高値圏で東京朝を迎えた。中東情勢一服期待からドル高圧力が後退しているが、不安定さもあり、下値押しにも慎重な姿勢が見られる。昨日発表された米第1四半期GDP確報値は、速報及び改定値を大きく下回り、マイナス幅が拡大。これまで景気を支えてきた個人消費の低迷が見られ、警戒感につながった。ただ、同時に発表された四半期PCEが上方修正されたこと、同時刻の発表であった耐久財受注の強さ、新規失業保険申請件数が予想及び前週を下回った(失業保険のため少ないほうが好結果)こともあって、GDP確報値のかなりの弱さにもかかわらずドル売りが抑えられたことも下値しっかり感につながった。
この後も上下ともにリスク。流れ的にはドル売りと見られ、下方向のリスクが強いが、中東情勢などに目が離せない中で週末越しのポジション維持に慎重な姿勢が見られるため、動きが抑えられる可能性が高い。143円台半ばから145円台半ばにかけてのレンジを中心とした推移か。
ユーロドルはドル安の流れを受けてロンドン市場午前に1.1744まで上値を伸ばす場面が見られた。その後少し調整が入って1.16台を付ける動きとなっているが、下値しっかり感が継続。ただドル円同様に週末を前に上値を積極的に試す勢いはないか。
ユーロ円はドル主導で169円00銭を挟んで方向感がはっきりしない展開となった。NY市場で169円20銭前後まで上昇も東京朝に付けた169円40銭前後には届かず、ユーロドルの高値からの売りもあって、168円台に落としてきている。下がると買いが出る展開が継続も、はっきりした方向性は見られないか。
MINKABUPRESS 山岡

執筆者 : MINKABU PRESS
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