ダラー・ツリーが決算受け大幅安 通期１株利益の見通しを下方修正＝米国株個別

　ディスカウントストアのダラー・ツリー＜DLTR＞が取引開始前に５－７月期決算（第２四半期）を発表し、１株利益、売上高、既存店売上高とも予想範囲内となった。

　株価は冴えない反応。ガイダンスも公表しており、通期の１株利益の見通しを下方修正したほか、第３四半期の１株利益の見通しも予想を下回った。同社はファミリー・ダラー店舗の値下げに伴い、今年一杯は利益が落ち込むと警告している。

　同社のウィティンスキーＣＥＯは、「利益への打撃にもかかわらず、価格設定への投資はより多くの顧客を魅了し、忠誠心を獲得することによって、時間をかけて報われる」と述べた。

　利益見通しの引き下げは、ライバル企業が基本的な商品をより高く売ろうとしているにもかかわらず、ダラー・ツリーが一部の価格を引き下げ、他の価格は据え置いていることを示唆している。 

　同社ＣＥＯはまた、「競合他社との価格差が縮小し、弊社の価値提案は過去１０年間で最も競争力がある。ファミリー・ダラーの競争力のある価格設定は、長期的には弊社の生産性と収益性を高め、最終的には店舗の成長を加速させる機会に繋がる」とも述べた。

　なお、ワンプラーＣＦＯが職を退き、新ＣＦＯにデイビス氏が就任する人事を発表。

（５－７月・第２四半期）
・既存店売上高：4.9％（予想：4.8％）
・1株利益（調整後）：1.60ドル（予想：1.60ドル）
・売上高：67.7億ドル（予想：67.9億ドル）
　　ダラーツリー：35.7億ドル（予想：36.4億ドル）
　　ファミリーダラー：31.9億ドル（予想：31.5億ドル）
・粗利益率（調整後）：31.4％（予想：31.2％）
・店舗数：1万6231店（予想：1万6289店）

（８－１０月・第３四半期見通し）
・1株利益（調整後）：1.05～1.20ドル（予想：1.81ドル）
・売上高：67.5～68.7億ドル（予想：69.2億ドル）

（通期見通し）
・1株利益（調整後）：7.10～7.40ドル（従来：7.80～8.20ドル）（予想：8.17ドル）
・売上高：278.5～281.0億ドル（従来：277.6～281.4億ドル）（予想：280.4億ドル）

（NY時間13:21）
ダラー・ツリー＜DLTR＞　148.78（-17.21　-10.37%）

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美