ドル円、AI関連株に売り強まり上値圧迫 ただリスク回避の円高ではない=NY為替概況
ドル円、AI関連株に売り強まり上値圧迫 ただリスク回避の円高ではない=NY為替概況
きょうのNY為替市場、ドル円は157円台後半に値を落とした。米株式市場の取引が始まってからドル円に売りが出ている。米株式市場は、グーグルの持ち株会社アルファベットの決算を受けてAI関連株に売りが強まっておりドル円を圧迫。
ただし、リスク回避の円高ではない。ユーロ円やポンド円といったクロス円では円安の動きが出ていた。本日は米国債利回り、原油とも下落し、ドル安がドル円の上値を圧迫していたようだ。
ただ、下押す動きもなく下値は堅持。円相場は明日の日銀決定会合に対する反応を確認したい意向も強いようだ。前回に利上げを実施したこともあり、今回は据え置きが確実視されている。注目は植田総裁の会見や同時に公表される展望レポートに注目が集まっている。そこで日銀は2%のインフレ目標達成を強調して来るとの見方が市場で広まっている。それは景気刺激策が必要ないことも意味し、それによって追加利上げの地ならしをすると見られているようだ。
しかし、それ自体のシナリオは広く織り込まれており、素直に円高の反応に結び付くかは未知数。植田総裁がかなり強めのタカ派姿勢を打ち出せば別だが、その可能性は低そうだ。
ユーロドルは一旦1.11ドル台前半に下落したものの、1.1170ドル近辺まで反転。この日はECB理事会が開催され、大方の予想通りに政策を据え置いた。声明では成長見通しの下振れリスクに言及し、賃金上昇も具体的な対応を必要とする状況ではないとしていたことから、市場は利上げ期待を後退させ、ユーロも売りが優勢となった。
ただ、その後のラガルド総裁の会見では、インフレの上振れリスクや、利上げが適切かを議論したことを明らかにし、12月の追加利上げも十分にあり得ることを示唆したことで、ユーロは買い戻されている。ECB理事の間で12月の利上げを準備しているといった報道も流れている。短期金融市場では85%の確率で12月利上げを織り込んでいる。
なお、ラガルド総裁は任期満了前の来年の2月に総裁を退任することを発表した。
きょうもポンドドルは続伸し、一時1.33ドル台後半まで買い戻された。21日線が1.3290ドル付近に来ていたが、その水準でサポートされ、100日線が控える1.3390ドル付近をうかがう展開となった。一方、ポンド円も21日線でしっかりとサポートされており、211円台を回復。
欧州系大手銀のアナリストは、ヒーリー英財務相が前日発表した予算案について「財政措置は概ね中立的で予想通りの内容だった」と指摘した上で、ポンドの先行きに対する強気の見方を維持した。今回の予算案は、3月の財政声明と比較して公的債務への影響が限定的で、経済成長やインフレ見通しにもほとんど影響を及ぼさないと分析。
ポンドは引き続き金利面での魅力が高く、英中銀は11月と2月に利上げを実施する可能性が高いとの見方を示した。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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