ドルは下に往って来い 米CPIはインフレの落ち着き示す=NY為替概況
ドルは下に往って来い 米CPIはインフレの落ち着き示す=NY為替概況
きょうのNY為替市場、ドルは下に往って来いの展開となり、ドル円も一旦158円台に下落したものの、159円台半ばに反転し、介入後の高値水準に上昇している。160円をうかがう展開は続いている。
この日発表の米消費者物価指数(CPI)が予想通りの内容となった。コア指数が落ち着いた伸びとなり、FRBに対する利上げ圧力はさらに後退。コア指数が前月比0.2%上昇。前年比で2.5%上昇と、2021年3月以来の低い伸びに並んだ。
今回の結果は、イラン紛争に伴うエネルギー価格急騰の影響が7月も和らいだことを示唆。足元では雇用の伸びも鈍化しており、FRBの9月FOMCで利上げの是非を判断する際、インフレ抑制と雇用への下振れリスクを比較する余地が広がった。
ただし、9月FOMCまでには雇用やインフレに関する追加の経済指標を確認できるほか、今月後半に開催されるジャクソンホール会議でのウォーシュ議長の発言にも注目される。アナリストからは、今回の米CPIだけでは9月FOMCでの政策判断を決定づけることにはならないとの見方が示されている。
ユーロドルは1.1560ドル近辺まで上昇していたものの、1.15ドル台前半に伸び悩む展開。ただ、一部ではユーロの先行きに対する強気な見方が広がっている。単にドル安を背景としたユーロドルの上昇だけではなく、ユーロ自体について強気の材料が増えているという。景気が懸念されていたほど悪化していないことに加え、金利面での魅力やECBの一貫したタカ派姿勢がユーロを支えると見ている。
原油価格の急騰や交易条件の大幅な悪化、ドルを支える環境にもかかわらず、ユーロはここ数カ月、底堅く推移してきた。足元では第3四半期初めにドルを支えていた米金利の優位性にも疑問が生じ始めており、ユーロドルを巡る環境は再び強気派に有利な方向へ傾きつつあると述べている。年内には1.20ドルへ向かって上昇する余地があるという。
ポンドドルは、一旦1.3540ドル付近まで上昇したものの、後半に1.34ドル台に伸び悩んだ。7月15日に付けた直近高値の1.35ドル台半ばに接近したものの、跳ね返された格好。一方、ポンド円はドル円とポンドドルに挟まれ格好で215円台前半での推移が続いている。
ただ、テクニカル的には強気の包み足に似た終値ベースのパターンが完成しており、強気派に勢いが出ているとの指摘が出ている。現在の水準は、21日線から200日線まで上向きに並んだ移動平均線を上回って推移しており、テクニカル面では上昇トレンドを示唆している。また、投資家心理を示す「恐怖・強欲指数(Fear&Greed Index」もやや強気方向に傾いている状況。
これらを総合すると、ポンドドルの目先の方向性は緩やかな上昇優勢と見られるという。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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