ドル円、157円台での上下動が続く 状況に変化はなし=NY為替概況
ドル円、157円台での上下動が続く 状況に変化はなし=NY為替概況
きょうのNY為替市場、ドル円は一時156円台まで値を落とす場面が見られたものの、全体的には157円台での上下動が続いた。状況に変化はなく、不透明なイラン情勢、原油高、利回り高、そしてFRBの早期追加利上げ期待からドル高の流れは継続。
一方、円の方は介入が意識され、日本の当局も日米協調で監視している点を強調している。片山財務相は「日米財務当局は緊密にコミュニケーションを維持しており、一般論として円の過小評価は問題である点を米国とも再確認している点を強調していた。
アナリストからは「日本当局は強いメッセージを引き続き送っている」と指摘。その上で、円を一段と支えるため日本が追加的な政策調整に動くとの観測も強まっていると分析。具体的には、日銀が利上げペースを速める可能性が意識されているという。日銀はすでに利上げを加速させており、今後も速いペースを維持する可能性を示している。同アナリストは、次回利上げを12月と予想する一方、日本の金利市場では10月に2会合連続で利上げする可能性も通常より高く織り込まれているという。
市場も160円を手前に介入に敏感になっているようだが、「日銀の利上げには限界があり、現行からは日米金利差の縮小期待は後退。中期的にはドル円の上昇トレンドは続く」との見方も多く、単なる時間稼ぎとの声も聞かれる。
きょうもユーロドルは下値模索が続き、1.13ドル台前半と2025年5月以来の安値水準に下落。しかし、一部からは「下落はそこで止まらない可能性がある」との見方が出ている。一方、ユーロ円も下値模索が続き、178円台前半に下落。今月サポートされた178円の水準を再び試しに来ている。
ユーロドルを動かす最大の要因は引き続きドル側にあり、ユーロ固有の弱さが主因ではない。FRBのタカ派姿勢と、それに伴う米国債利回り上昇がドル高を支えており、これはなお続く余地があるという。
一方、ユーロ側の要因も一段の下押しにつながる可能性があると述べている。スペインのインフレが予想以上に高かったことから、ECBの利上げサイクル終了を織り込むのは時期尚早。ただ、ラガルドECB総裁の前日の議会での発言を踏まえると、2027年4月までにさらに3回の利上げを見込む市場の織り込みは行き過ぎている可能性があり、フランスで高まる政治リスクもユーロの重しになり得るという。
ポンドドルは1.32ドルちょうど付近まで下落。1.32ドルの水準は強い下値サポートとなっているようで、本日は維持した。しかし、買い戻しの機運もなく上値は重い。一方、ポンド円は207円台に再び下落。今月に強いサポートとして機能している207円台前半の水準を再び試しに行くか注目される。
本日は労働党大会が開催され、バーナム英首相が登壇した。首相は「EU離脱は利益よりも害の方が大きかった」との認識を示し、11月に予定される英国・EU首脳会議を、EUとの長期的な関係を再構築する次のステップに位置付けている。
首相は「今年予定されている英国・EU首脳会議を機に、英国と欧州との長期的な関係について、私が考える様々な選択肢を英国民に示す」と述べ、今後進むべき最善の道について合意形成を図る意向を示した。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。