ドル円は159円台前半で小動き 明日の米CPIに注目=NY為替概況
ドル円は159円台前半で小動き 明日の米CPIに注目=NY為替概況
きょうのNY為替市場、ドル円は159円台前半での小動きが続いた。心理的節目の160円を視野に入れる展開が再度見られているが、同時に再介入への警戒感も強まりそうな気配が出ている。ただ、日米協調とは言え、介入のみで相場の基調を変えることには限界があるとの見方は多い。日米の金利差縮小への期待感が高まるようなファンダメンタルズの変化が必要とも見られている。
明日は米消費者物価指数(CPI)が発表になり注目のイベントとなる。予想ではインフレの落ち着きを示す内容が見込まれている。過去1年に渡る関税上昇やエネルギー、食品などの供給ショックに伴う物価押し上げ効果が和らぐと期待されているようだ。FRBが注目しているコアCPIの予想は前年比2.4%への鈍化で、2021年3月以来の低水準が予想されている。
予想通りであれば、先週の弱い米雇用統計と相まって、FRBの早期利上げ論者を牽制する材料にはなり、9月FOMCでの据え置きの見方がさらに強まる可能性はありそうだ。
ユーロドルも1.15ドル台での狭い範囲での振幅が続いた。7月下旬からのリバウンド相場の流れは維持しているものの、100日線が控える1.1565ドル付近には慎重な雰囲気もうかがえる。一方、ユーロ円は介入後の下げを取り戻す中、200日線付近での推移となっている。
中東情勢に伴う原油高で、ユーロの上値抑制リスクが再燃しているとの指摘が出ている。原油高を受けてユーロ圏の金利は上昇しているものの、ユーロへの影響は限定的に留まっているという。欧州のようなエネルギー輸入地域にとって、原油高はインフレ圧力を強める一方、景気を直ちに圧迫する要素となる。景気悪化を伴う金利上昇は通貨にとって好材料とは言えず、米国との金利差がなお不利であることもユーロの重しとなっている。市場では再び交易条件の悪化が材料視されており、金利上昇が必ずしも通貨高につながりにくい状況。
エネルギー価格の上昇リスクが解消されない限り、ユーロは上昇よりも下落リスクの方が意識される一方、利回りは上昇リスクが大きい。投機筋の動向を見ても、ユーロショートが維持されており、依然として根強い警戒感が漂っている。
ポンドドルは1.35ドルを挟んでの振幅が続いており、明日の米消費者物価指数(CPI)を前に方向感のない展開が続いた。一方、ポンド円も215円を挟んでの振幅が続き、次の展開待ちの様相。
東京時間の早朝に7月の英BRC既存店売上高が発表になっていた。前年比1.0%と予想は下回ったものの小幅な増加。W杯のイングランド代表が終盤まで勝ち進んだことで、食品・飲料の販売が押し上げられた一方、記録的な暑さによって店舗への客足が減少し、食品以外の販売は低調だった。
発表元のBRCは「猛暑の中で消費者需要は伸び悩んでおり、小売業者にとって下期は厳しいスタートとなった」と指摘。また、7月の売上高は小幅に増加したものの、厳しい経済環境を背景に家計には依然として余裕がなく、小売業者もコスト上昇への対応を迫られていると述べていた。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。