ドル円、159円台に上昇 介入後の下落幅の半分以上を回復=NY為替概況
ドル円、159円台に上昇 介入後の下落幅の半分以上を回復=NY為替概況
きょうのNY為替市場、ドル円に買い戻しが強まり159円台に上昇。先週の弱い米雇用統計を受けた下げを取り戻し、為替介入後の下落幅の半分以上を回復した。200日線も再び上回り、介入後のリバウンド基調が維持されている。次の上値のメドとして100日線が位置する160円付近が意識される一方、その水準では日本当局による追加介入への警戒感も高まりそうだ。
日銀は本日、7月31日に終了した金融政策決定会合の「主な意見」を公表し、複数の政策委員から物価上振れリスクへの警戒や、予想を上回るペースで利上げを進める必要性に言及するタカ派的な意見が示されていた。これを受け、短期金融市場では9月利上げ確率が63%、10月まででは100%織り込まれている。
一方で市場では、今回の介入は投機筋のポジション解消には一定の効果があったものの、日米金利差が依然としてドル買い・円売りを支え、為替市場のボラティリティも低水準にあることから、円高の定着には至らないとの見方が大勢。アナリストは、日銀がより速いペースで利上げを進めるか、日米金利差の縮小や円キャリー取引の魅力低下につながる環境変化がなければ、介入による円高効果は一時的に留まる可能性が高いと指摘している。今週は米消費者物価指数(CPI)や生産者物価指数(PPI)が相場の次の材料として注目される。
ユーロドルは1.15ドル台半ばで上下動。一方、ユーロ円はドル円の上昇に歩調を合わせて183円台半ばまで上昇。200日線が183円台後半に来ており、目先の上値メドとして意識される。
ユーロ円は足元で見せ始めた上昇基調をさらに強める公算が大きいとの指摘が出ている。ユーロ圏と日本の相対的な金利見通しの相違が背景にあるという。日米の協調介入から僅か1週間足らずでユーロ円は再び反発。今回の介入で米国はユーロを売って円を買っていた。
実質実効為替レートで見れば円は割安な水準にあるものの、現時点では円を防衛すべき経済的な理由は見当たらないと述べている。日銀自身も認めているように、インフレは今後加速する可能性もあり、為替介入は通常、中銀が対応するための一時的な時間稼ぎに過ぎず、為替相場の方向性を根本的に変えることはないという。一方、ユーロ圏ではECBがインフレ抑制に先手を打って対応している。中東紛争による影響を受けてすでに利上げを決定し、追加利上げにも前向きだ。これが、ユーロを支えている。
ポンドドルは1.35ドル台に上昇。強い上値抵抗となっていた1.35ドルの水準突破を試す展開が見られている。一方、ポンド円はドル円に歩調を合わせて215円台まで上昇。
英雇用関連調査が改善したことも本日のポンドをサポート。ただアナリストからは、英中銀は利上げを見送る可能性が高く、ポンドの上昇余地は限定的との見方も出ている。リクルートメント&エンプロイメント・コンフェデレーション(REC)とKPMGが公表した調査では、7月の正社員採用件数が改善したほか、初任給の伸びも加速したと報告していた。
もっともアナリストは「9月17日の英金融政策委員会(MPC)を前に、今回の調査で市場の見方が大きく変わることはない。政策金利は引き続き据え置きが圧倒的に有力視されている」と指摘している。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。