アジア株は下落、米中景気減速懸念広がる エヌビディアに翻弄される台湾、TSMCは900台湾ドル割れ
アジア株は下落、米中景気減速懸念広がる エヌビディアに翻弄される台湾、TSMCは900台湾ドル割れ
東京時間14:01現在
香港ハンセン指数 17439.25(-212.24 -1.20%)
中国上海総合指数 2789.39(-13.59 -0.48%)
台湾加権指数 21220.44(-871.77 -3.95%)
韓国総合株価指数 2586.72(-77.91 -2.92%)
豪ASX200指数 7936.20(-167.03 -2.06%)
インドSENSEX30種 82171.69(-383.75 -0.46%)
アジア株は全面安、中国景気減速懸念に加え米国の景気先行き懸念も高まっている。ただ、売り一巡後は下げ渋っている。
きのう発表された米経済統計は総じて弱い内容だった。ISM製造業景気指数は予想を下回り、建設支出は予想外の減少、製造業PMI確報値は下方修正された。低調な経済統計をきっかけに米株式市場ではエヌビディアが調整売りに押され急落した、年初来150%近くも上昇していたため今週末の米雇用統計を前に売りが強まったのだろう。
中国では相次ぐ不動産支援策にもかかわらず8月は住宅販売が不振だったほか、大手不動産会社の四半期決算が赤字に転落、大手銀行も利益が減少した。また、消費低迷・デフレ懸念も高まっている。消費者の節約志向が一段と強まっており、都市部でレストランやアパレルの閉店が相次いでいるもよう。きょう発表された中小企業を対象とした財新の8月非製造業PMIは51.6と予想以上に縮小した、前月は52.1だった。
香港株は2週間ぶり安値をつけている。中国海洋石油や中国石油化工、中国石油天然気などエネルギー関連が大幅安。消費者サービスや不動産、ハイテク、医療品関連も総じて下落している。
上海株は序盤に今年2月以来の安値をつけた後は下げ幅を縮小している。8月の製造業PMI、財新非製造業PMIが縮小したことや住宅販売不振、不動産・銀行大手の低調な四半期決算を受け投資家心理が冷え込んでいるため、そろそろ何かしらの景気支援策が打ち出されるのではないかとの見方が広がっている。株価下支えに政府系ファンドが動きだす可能性もある。
豪州株は8月16日以来の安値、素材やエネルギー関連がほぼ全面安。中国景気減速懸念で原油や鉄鉱石など商品価格の下落が懸念されている。NY原油価格は時間外で今年1月以来、8カ月ぶりに1バレル=70ドル台を割り込んでいる。
エヌビディアに翻弄され韓国と台湾は大幅安。どちらも米雇用統計受け世界同時株安に見舞われた8月5日以来、1カ月ぶりの下落幅を記録。台湾株は一時5%超下落した。TSMCは4.8%安、約1カ月ぶりに900台湾ドル台を割り込んでいる。
執筆者 : MINKABU PRESS
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