アジア株 香港株は続伸、米引き締め長期化懸念やや後退 上海株は軟調、金属輸出規制発表で米中関係悪化か
アジア株 香港株は続伸、米引き締め長期化懸念やや後退 上海株は軟調、金属輸出規制発表で米中関係悪化か
東京時間11:10現在
香港ハンセン指数 19364.64(+58.05 +0.30%)
中国上海総合指数 3239.94(-4.22 -0.15%)
台湾加権指数 17091.90(+7.70 +0.05%)
韓国総合株価指数 2594.84(-7.63 -0.29%)
豪ASX200指数 7248.90(+2.78 +0.04%)
アジア株はまちまち、米国休場で方向感に欠ける。
香港株は続伸、米金融引き締め長期化への懸念がやや後退している。先週末の米PCEコア価格指数が前回から伸びが鈍化したことに加え、きのう発表された米ISM製造業景気指数は市場予想を下回った。
ただ一方で、中国の金属輸出規制を受け、米国と中国の関係悪化が懸念される。もっとも本日は米国市場が独立記念日で休場なため相場への影響は限定的。米国が休み明けのあす以降、材料視される可能性も。
中国商務省は3日、ソーラーパネルやレーザー、暗視ゴーグル、コンピューターチップなど幅広い製品に使用されているガリウムとゲルマニウムおよびその化合物の輸出規制を発表した。8月1日から輸出業者は商務省に許可を申請する必要があるほか、海外の買い手との申請の詳細を報告する必要がある。これは産業および軍事能力に不可欠な技術を制御するための新たな措置であり、米国など海外との関係が悪化すると見なされる可能性がある。
中国は世界のガリウム生産の約94%を占める。ただ、この2つの金属は特に希少でもないため供給抑制でもさほど影響はないとの声も聞かれる。ただ、価格は上昇する可能性が高い。
イエレン米財務長官の中国訪問で米中関係が修復するとの期待感が広まっているが、肝心の中国経済成長を加速させる支援策が出ない限り株価上昇は一時的との声が聞かれる。また、中国による金属の輸出規制発表を受け、米国がAIチップ規制を強化したりイエレン米財務長官の中国訪問をキャンセルする恐れもある。
香港市場では通信サービスやエネルギー関連の一角が上昇。一方、不動産株は下落している。
上海市場でも不動産株が下落、消費者サービスや生活必需品は上昇している。
韓国と台湾市場では電機や機械関連の一角が下落している。

執筆者 : MINKABU PRESS
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