米10年債利回りが上昇 トランプ大統領の発表で上げ縮小 急速なスティープ化は解消=NY債券概況
米国債利回り(NY時間16:30)(日本時間05:30)
米2年債 3.920(+0.195)
米10年債 4.332(+0.039)
米30年債 4.734(-0.031)
期待インフレ率 2.291(+0.060)
※期待インフレ率は10年債で算出
きょうのNY債券市場、本日も米国債売り(利回り上昇)が先行していたものの、午後になってトランプ大統領が、米国に対して報復措置を講じていない国・地域に対して、90日間の関税一時停止を承認したことを明らかにしたことで、懸念が一気に後退。利回りは上げ幅を縮小した。
この日は10年債入札の結果が公表され、最高落札利回りが発行日前利回り(WI)を下回る好調な入札となった。これを受けて米国債が買い戻され、利回りは上げ幅を縮小していた。
トランプ大統領の保護主義で米国債が売られ、利回りが上昇しているとの指摘が出ていた。このような中、本日の10年債入札は注目されていたが、好調な入札だったことから、ひとまず安心感が広がったようだ。
一方、この日はFOMC議事録が公表され、インフレの長期化に言及しており、FRBの利下げへの慎重姿勢に変化はなく、本日のトランプ大統領の発表で市場の利下げ期待は後退。政策金利に敏感な2年債は大きく上昇していた。
そのため、2-10年債の利回り格差は+40(前営業日:+56)と前日の急速なスティープ化は解消している。
*米10年債入札結果
最高落札利回り 4.435%(WI:4.465%)
応札倍率 2.67倍(前回:2.59倍)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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