FX/為替「ドル/円 米相互関税でリスク回避の円買い 米雇用統計次第では更なる下値押しも」 外為どっとコム トゥデイ 2025年4月4日号
主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2025年4月4日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部 中村勉
目次
▼3日(木)の為替相場
(1):豪貿易黒字が大幅に減少
(2):米人員削減数が大幅増加
(3):新規失業保険申請件数は減少
(4):ISM非製造業は悪化
(5):リセッション懸念で米株大幅下落
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:ドル売りが一段と加速する可能性/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
3日(木)の為替相場
期間:3日(木)午前6時10分~4日(金)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):豪貿易黒字が大幅に減少
豪2月貿易収支は29.68億豪ドルの黒字となり、黒字額は予想(54.00億豪ドル)を下回った。貿易黒字は前月(51.56億豪ドル)から大幅に減少し、2020年8月以来の低水準だった。米国との貿易摩擦で豪州の主要輸出先である中国の資源需要が低下し、輸出が前月比-3.6%に落ち込んだことが要因。
(2):米人員削減数が大幅増加
米3月チャレンジャー人員削減数は前月から約60%増加の27万5240人となった。イーロン・マスク氏が率いる「政府効率化省(DOGE)」が進める連邦政府職員の解雇が影響した。
(3):新規失業保険申請件数は減少
米新規失業保険申請件数は21.9万件と市場予想や前月(22.5万件)を下回った。同時に発表された米2月貿易収支は1227億ドルの赤字となり、過去最大の赤字額を記録した前月(1307億ドルの赤字)から赤字額は縮小した。
(4):ISM非製造業は悪化
米3月ISM非製造業景況指数は50.8と市場予想(52.9)以上に前月(53.5)から悪化。構成項目では仕入れ価格や新規受注がそれぞれ60.9、50.4と前月(62.6、52.2)から低下したほか、雇用は46.2と前月(53.9)から大幅に低下し、好不況の分岐点となる50.0を下回った。
(5):リセッション懸念で米株大幅下落
前日にトランプ米大統領が詳細を公表した相互関税が想定以上に厳しい内容となったことで、米国のリセッション(景気後退)懸念が台頭。NYダウ平均が4%安、ナスダック総合指数が6%安、S&P500種が4.8%安と米主要株価指数が大幅に下落した。リスク時の安全資産とされる米国債が買われ、米長期金利が低下したことでドル/円は終値ベースで前日から約2.2%下落した。一方で、クロス円はストレートドルでのドル売りの影響もあり、下げ幅はドル/円と比べると小さいものとなった。
3日(木)の株・債券・商品市場
ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)
【情報提供:外為どっとコム】
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人気通貨ペア 本日の予想レンジ
ドル/円の見通し:ドル売りが一段と加速する可能性
昨日のドル/円は終値ベースで約2.2%下落。トランプ米大統領が発表した相互関税が「想定よりも厳しい内容」だったと受け止められ、世界経済の悪化や貿易戦争激化への懸念が高まった。日経平均株価やNYダウ平均株価など世界的に株価が大幅安となる中、リスク回避の円買いが強まった。また、安全資産として米国債が買われ、米長期金利が低下したことによるドル売りも相まって、ドル/円は昨年10月2日以来となる145.16円前後まで下落する場面も見られた。
トランプ政権の関税政策は米経済をリセッション(景気後退)に陥れるとの懸念が浮上する中、本日は米3月雇用統計が発表される。関税政策への懸念から既に米国の家計や企業の景況感は悪化している。雇用統計のような実際のデータが景気悪化を示唆する内容となれば、ドル売りが一段と加速することになりそうだ。この場合、ボリンジャーバンド-3σの通る144.60円前後が目先の下値目途となりそうだ。
注目の経済指標:米雇用統計
注目のイベント:FRB議長発言
※時間は日本時間での表示になります。
※「注目の経済指標」「注目のイベント」は注目度が高い順に「◎」「○」「無印」で表示しております。
※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。

中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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