パニック商状は次第に落ち着く、トランプ関税関連の次の動き待ち ドル円146円台前半=ロンドン為替概況
パニック商状は次第に落ち着く、トランプ関税関連の次の動き待ち ドル円146円台前半=ロンドン為替概況
ロンドン市場では、パニック商状が次第に落ち着いてきている。週末に中国がトランプ相互関税に対する報復関税を発表。カナダなども対応姿勢を示した。週明けのマーケットは株価急落、原油安などで始まった。日経平均は一時2900円安、香港ハンセン指数は13%超安となった。欧州株も米株先物・時間外取引とともに急落。しかし、次第に下げ幅を縮小してきている。このあと、日本時間午後9時には石破首相がトランプ大統領と電話会談を行う予定。また、EU外相理事会が開催され、米国や中国との貿易関係について協議される。どのような内容がでてくるのか、市場は固唾をのんで待っている状況。ドル円は週明け朝方に147円台から145円台まで急落したあとは、下げ一服。激しく上下動を繰り返す落ち着かない相場となったが、足元では146円台に下げ渋っている。ユーロ円も161円台から158円台前半まで急落したあとは下げ一服し、160円台で売買が交錯している。ユーロドルは1.08台後半から1.10台半ばまでのレンジで振幅も、足元では1.09台半ばから後半と先週末NY終値付近に戻している。
ドル円は146円台前半での取引。週明けのマーケットで147.12近辺を高値に一時144.82近辺まで急落した。その後、日本株やアジア株が急落する動きを横目に146円台後半まで一時反発も、再びロンドン朝方にかけては145円台前半まで下落と激しく振幅。ロンドン時間に入ってからは欧州株や米株先物・時間外取引も下げているが、次第にパニック売りは落ち着いてきている。ドル円も146円台半ばへと下げ渋っている。日本時間午後9時ごろをめどに石破首相とトランプ大統領が電話会談を行う予定となっている。
ユーロドルは1.09台半ばでの取引。週明けの取引が始まるとリスク回避のドル買いに押されて1.0882近辺に安値を広げた。その後は売買が交錯も下げ渋りとなっている。ロンドン序盤には一時1.1050近辺まで高値を伸ばした。その後は買いも一服、1.09台半ばから後半と先週末NY終値付近に落ち着いた。ユーロ円は下に往って来い。東京早朝に161.13近辺から158.30近辺まで急落。その後は買戻しの流れとなっている。ロンドン市場では161円手前水準まで反発する場面があったが、161円付近では上値を抑えられ、160円台で売買が交錯している。対ポンドではややユーロ買いの動き。米英と比較して米欧の貿易戦争のリスクが大きいとみられている。
ポンドドルは1.28台前半での取引。週明けに1.28台後半から前半へと下押しされたあとは1.29台乗せへと反発。東京午前に1.29台半ばまで軟化も、ロンドン序盤にかけては1.2934近辺に高値を伸ばす上下動となった。ロンドン時間には売りが優勢になっており、安値を1.28手前水準へと広げてきている。ポンド円は東京早朝の189.47近辺を高値に186.15近辺まで一時急落。その後は下げ一服となり188円台後半まで反発。しかし、ロンドン時間に入ると再び上値が重くなり、187円台前半で推移している。ユーロポンドは東京朝方の0.8470付近を安値に買われ、足元では0.8550付近へと買われている。英国のほうがEUよりも相対的に米国との貿易戦争が深刻ではないとみられているもよう。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。