リスク回避で円高ドル高株安・米債券買い、ドル円は1円下落 4日はトランプ演説＆関税発動

リスク回避で円高ドル高株安・米債券買い、ドル円は1円下落　4日はトランプ演説＆関税発動　

トランプによる世界的な貿易摩擦激化懸念でリスク回避一色。円とドルが上昇、日経含むアジア株と米株先物は下落。仮想通貨も下落しており、ビットコインは一時8万ドル台を割り込んだ。

ユーロ円は昨年8月以来の安値、ドル円は東京CPI時につけた高値150.15円付近から一時149.10円付近まで1円下げた。その後はドル買いに押され149.60円付近にまで戻している。日経平均は一時1400円下げ、香港株は2%超安、ダウ先物は130ドル近く下げる場面があった。ユーロストック50先物は1.3%近く下げている。安全な債券に買いが入り米10年債利回りは低下し続けており、時間外で200日移動平均線を下回り昨年末以来の低水準となっている。

トランプ米大統領は3月4日にカナダとメキシコ、中国に対し関税を課すと表明。中国に対しては10%上乗せし計20%の関税を課す方針だ。4日は関税発動のほか、トランプ米大統領が上下両院合同会議で施政方針演説を行い「アメリカ・ファースト」政策について説明する予定となっており、来週も世界的な貿易摩擦問題に警戒が必要だろう。

きょう国会に出席した内田日銀副総裁が「基調的な物価は2%に向かって徐々に高まっている」と発言したことも円買いを後押しした可能性。3月5日には金融経済懇談会で講演する予定。