円安とともにドル安の動きも、米債利回り低下で ドル円145円付近=ロンドン為替概況
円安とともにドル安の動きも、米債利回り低下で ドル円145円付近=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、米債利回り低下でドル安の動き。東京市場での円売り圧力を引き継いで、ドル円は一時145.15近辺まで高値を伸ばした。しかし、その後は米10年債利回りが4.03%手前で上昇一服、一時3.98%割れまで低下したことで、ドル安と円安がドル円の値動きを相殺し、144円台後半から145円付近で売買が交錯している。ドル安の動きは対欧州通貨などで顕著。ユーロドルは1.09台前半から半ば超えへ、ポンドドルは1.27台割れ水準から1.27台前半へと上昇。クロス円は東京市場から引き続き堅調で、ユーロ円は158.80付近、ポンド円は184.55付近へと安値から約1円幅で高値を伸ばしている。円安の動きは、日銀の早期マイナス金利解除観測が後退していることが指摘されている。東京朝方に発表された実質賃金が予想以上に低下し、20カ月連続のマイナスとなったことが、政策金利正常化を躊躇させるとの見方。ドル指数は前日の上昇からやや低下する動きで、今週は明日の米消費者物価指数が注目されるなかで方向性に乏しい展開となっている。
ドル円は145円付近での取引。東京朝方の144.32近辺を安値に、その後は円売りに押し上げられている。ロンドン朝方には145.15近辺まで高値を伸ばした。その後は米債利回りの低下に上値を抑えらえているが、押しは浅く145円を挟んだ揉み合いとなっている。
ユーロドルは1.09台半ばでの取引。東京市場では円相場主導の展開に1.09台前半で揉み合ったが、ロンドン時間には米債利回りが低下してドル売り圧力がかかっている。一時1.0955近辺に高値を更新した。ユーロ円は堅調。東京朝方の157.77近辺を安値に買われ、ロンドン時間には高値を158.77近辺と1円幅での上昇となった。対ポンドではユーロ買いが先行したが、その動きは続かず。
ポンドドルは1.27台前半での取引。ロンドン朝方に1.2687近辺まで下押しされたあとは、買いに転じて高値を1.2735近辺に伸ばしている。ポンド円は東京朝方の183.42近辺を安値に買われ、ロンドン時間には184.55近辺まで1円超の値幅で買われている。ユーロポンドは0.86台割れ水準から一時0.8617近辺まで買われたあとは、再び0.86ちょうど付近へと押し戻されており、方向性は乏しい展開。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。