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【通貨別まとめと見通し】ユーロ円:185円台後半の壁に阻まれるも184円台前半で底堅さを発揮、再浮上へのエネルギーを蓄積するか

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【通貨別まとめと見通し】ユーロ円:185円台後半の壁に阻まれるも184円台前半で底堅さを発揮、再浮上へのエネルギーを蓄積するか

先週(5月11日〜5月18日)のまとめ
先週のユーロ円は、週初に前回レポートで指摘した「185.50円の心理的節目」付近まで力強く買い進まれたものの、その後は上値の重さが意識され、週末にかけて一時184円台前半まで調整を挟む展開となった。しかし、下値では根強い押し目買いが入り、週明け18日には再び185円台を窺う位置まで買い戻されるなど、長期的な上昇トレンドの底堅さを再確認する1週間となった。
185円台半ばでの失速とレジスタンス意識(5月11日〜12日)
週明け11日(月)は、前週からの上昇モメンタムを引き継いで185円台に乗せると(高値185.13円)、12日(火)には一時185.46円まで上値を伸ばした。しかし、前回レポートで「レジスタンス1」として警戒されていた185.50円の手前で失速。日本当局による円安牽制(介入警戒感)や実需の円買いが壁となり、利益確定売りに押される形で184円台後半へと押し戻された。
じり安の展開と184.00円手前での底打ち(5月13日〜15日)
週中盤から後半にかけては、欧州中央銀行(ECB)の利下げ開始時期を巡る思惑や、日銀の国債買い入れ減額への警戒感が燻る中、ユーロ円は段階的に水準を切り下げる「じり安」の展開となった。14日(木)には一時184.06円、15日(金)には一時184.18円まで下落し、前回サポートとして挙げた184.40円を一時的に割り込む場面も見られた。しかし、184.00円の大台を前に強い買い支え(押し目買い)が入り、週末(16日朝)は184.59円まで値を戻してクローズした。
週明けの反発と185円台への再浮上(5月18日〜19日現在)
週明け18日(月)に入ると、184円台前半での足固めを完了した市場が再び円売りに傾いた。欧州時間からじわじわと値を戻すと、ショートカバーを巻き込みながら一時185.04円まで反発(終値184.92円)。本日19日(火)午前現在も185.10〜185.20円台(直近高値185.22円)を維持しており、先週の調整局面を経て、再び上値を試す準備を整えつつある格好だ。

ファンダメンタルズ分析
先週から今週にかけてのファンダメンタルズは、「欧州の底堅い経済センチメント」と「日米欧の政策金利・需給思惑」の交錯が大きな背景となっている。
• 欧州側(ユーロ下支え): ECB当局者から早期利下げ(6月利下げ開始が濃厚視される中)の開始以降のペースに対して慎重な発言が続いており、これがユーロの下値を支えている。景気センチメントの緩やかな改善もユーロ高を後押しした。
• 日本側(上値の重さと底堅さ): 185.50円に接近する局面では、常に日本当局による「実質的な為替介入への恐怖心」が心理的レジスタンスとして機能した。また、日銀の国債買い入れ減額の思惑が一時的に円買いを誘発し184.00円近辺への調整をもたらしたが、具体策へのハードルや実質的な日欧金利差の大きさが意識されると、結果的に「押し目買いの好機」と捉えられ、週明けの円売り再開(185円台回復)につながった。

テクニカル分析
• トレンド: 短期的には「185.50円手前での頭打ちからの調整」を経て、「再び上昇トレンドへ回帰」する局面にある。日足レベルの上昇チャネルは依然として崩れておらず、先週の調整によって184.00〜184.10円近辺が新たな強固なサポート(押し目買いゾーン)として市場に強く意識された。
• レジスタンス1: 185.50(心理的節目・先週12日の高値185.46手前の壁)
• レジスタンス2: 186.30(かつての重要支持線・現在は強力なレジスタンス)
• サポート1: 184.00 - 184.10(先週14日〜15日の調整局面で踏みとどまったポイント)
• サポート2: 182.00(5月6日のフラッシュ的安値・最重要岩盤支持線)

RSI (14時間足):
先週中盤の調整時には一時50を割り込む場面もあったが、18日以降の再浮上に伴い、現在は $60 \sim 65$ 付近(一時70突破)の強気圏まで再び上昇している。「買われすぎ(70以上)」の過熱感はまだ定着しておらず、ここからさらに上値を追うための余力は十分に蓄積されている。

MACD:
調整局面においてヒストグラムが一時マイナス圏へ沈む場面が見られたものの、週明けの反発によって、MACDライン・シグナルライン共にゼロラインの上方(プラス圏)をしっかりと維持している。上昇エネルギーのモメンタムは依然として死んでおらず、トレンドの継続性を示唆している。

今後のポイント・見通し
今週の最大の焦点は、先週阻まれた「185.50円の明確な上抜け」と、かつての主戦場であった「186.30円(かつての防衛線)への回帰」ができるかである。

【メインシナリオ】調整完了に伴う185.50上抜けと186円台への回帰
先週、184円台前半という適度な押し目を作ったことで、市場の買い持ち高(ロングポジション)の需給が整理された。ユーロ圏の景気センチメント改善が続き、日銀のタカ派的な政策期待が材料出尽くしとなる場合、再び円売りが加速する。185.50円を安定的にクリアできれば、ショートカバー(売り方の買い戻し)を巻き込み、186.30円、さらには187円台への復帰が濃厚となる。
• 想定レンジ: 184.50 - 187.00
• 根拠: 先週の調整で184.00円手前のサポートの強固さが証明されたこと、テクニカル的な強気サイン(RSI・MACDのプラス圏維持)が揃っていること。

【対抗シナリオ】185円台半ばでのダブルトップ(あるいはトリプルトップ)形成と再調整
185.50円近辺で日本当局による「円安牽制発言」や「実質的な介入への警戒」に再び阻まれた場合、上値の重さから失望売りを誘い、再び184.00円近辺まで押し戻される可能性がある。ただし、先週同様に184.00円台を維持できれば、単なるレンジ内での持ち合い(パワー蓄積期間)と捉えられる。
• 想定レンジ: 183.50 - 185.50
• 根拠: 依然として日本当局による「円安阻止」の地政学的リスクが燻っていること、欧州の利下げ開始(6月)が近づくにつれてユーロ自体の積極的な上値追いに慎重論が出やすいこと。

総評
先週のユーロ円は、185.50円の手前で一度押し戻される「お預け」を食らった格好となったが、184.00円手前での反発力の強さは、相場の底流にある地合いが依然として「円安(ユーロ高)」であることを改めて物語っている。
今週中に185.50円の壁を突破し、かつての主戦場であった186円台を再び「サポート」として奪還できるか。市場は日銀の動向を神経質に注視しつつも、着実にユーロ高・円安の歩みを再開させようとしている。

今週の主な予定
ユーロ圏
05/19 18:00 貿易収支 (3月) 前回 115.0億ユーロ (季調前)
05/19 18:00 貿易収支 (3月) 前回 70.0億ユーロ (季調済)
05/20 18:00 消費者物価指数(HICP・確報値) (4月) 予想 3.0% 前回 3.0% (前年比)
05/20 18:00 消費者物価指数(HICP・確報値) (4月) 予想 2.2% 前回 2.2% (コア・前年比)
05/21 17:00 経常収支 (3月) 前回 249.0億ユーロ (季調済)
05/21 17:00 製造業PMI(速報値) (5月) 予想 51.9 前回 52.2
05/21 17:00 サービス業PMI(速報値) (5月) 予想 47.8 前回 47.6
05/21 18:00 建設業生産高 (3月) 前回 -0.2% (前月比)
05/21 18:00 建設業生産高 (3月) 前回 -1.9% (前年比)
05/21 23:00 消費者信頼感指数(速報値) (5月) 予想 -20.6 前回 -20.6

ドイツ
05/20 15:00 生産者物価指数 (4月) 予想 2.1% 前回 2.5% (前月比)
05/20 15:00 生産者物価指数 (4月) 予想 1.5% 前回 -0.2% (前年比)
05/21 16:30 非製造業PMI(速報値) (5月) 予想 47.0 前回 46.9
05/21 16:30 製造業PMI(速報値) (5月) 予想 51.0 前回 51.4
05/22 15:00 実質GDP(確報値) (2026年 第1四半期) 予想 0.3% 前回 0.3% (前期比)
05/22 15:00 実質GDP(確報値) (2026年 第1四半期) 予想 0.3% 前回 0.3% (前年比)
05/22 15:00 実質GDP(確報値) (2026年 第1四半期) 予想 0.5% 前回 0.5% (季調前前年比)
05/22 15:00 GfK消費者信頼感調査 (6月) 予想 -34.0 前回 -33.3
05/22 17:00 Ifo景況感指数 (5月) 予想 84.2 前回 84.4

フランス
05/21 16:15 製造業PMI(速報) (5月) 予想 52.5 前回 52.8
05/21 16:15 非製造業PMI(速報) (5月) 予想 46.7 前回 46.5
05/22 15:45 企業景況感 (5月) 予想 94.0 前回 94.0

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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