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【通貨別まとめと見通し】スイスフラン円:201円台前半の岩盤支持から202円台後半へ急浮上、203円の大台を再び射程に捉えるか

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【通貨別まとめと見通し】スイスフラン円:201円台前半の岩盤支持から202円台後半へ急浮上、203円の大台を再び射程に捉えるか

先週(5月11日〜5月18日)のまとめ
先週のスイスフラン円は、政府・日銀による為替介入警戒感や主要クロス円の断続的なポジション調整に押され、週の半ばにかけて201円台前半まで深く下押しする場面が見られた。しかし、安全資産としてのスイスフランの根強い需要と絶対的な金利優位性を背景に、下値では強烈な押し目買いが観測された。週末から週明け18日にかけて鮮やかなV字回復を遂げ、再び202円台後半の上限へと詰め寄る極めて底堅い1週間となった。
202円台前半での上値の重さと調整入り(5月11日〜12日)
週明け11日(月)のスイスフラン円は201.00円近辺からスタートすると、底堅い欧州経済への期待感から一気に202.14円まで急騰。しかし、12日(火)に一時202.28円まで上値を伸ばしたところで失速した。202円台後半から203円の大台手前にかけて広がる介入警戒感や実需の円買い戻しが壁となり、海外時間には一時201.31円まで急反落するなど、上値の重さが意識された。
201円台での粘り腰と週末のセリングクライマックス(5月13日〜15日)
13日(水)から14日(木)にかけては201.50〜202.10円のレンジ内でもみ合う展開が続いた。14日には一時201.21円まで下押ししたものの、日銀の国債買い入れ減額思惑による円買いをフランの強さが相殺。しかし15日(金)の海外時間、主要クロス円の急落ドミノに巻き込まれる形でフラン円も下値を模索し、一時201.48円まで急落した。それでも週末(16日朝)にかけては201.79円まで買い戻されてクローズし、調整が一過性のものであることを示唆した。
猛烈な踏み上げと202円台後半への完全復帰(5月18日〜19日現在)
週明け18日(月)に入ると地合いは一転、圧倒的な買い戻し(ショートカバー)が優勢となった。東京時間に201.50円近辺で完全に底を打つと、ロンドン・ニューヨーク時間にかけて一気に保ち合いを上抜け、一時202.42円まで急反発(終値202.12円)。本日19日(火)午前現在も202.40〜202.50円台(直近高値202.57円)の最高値圏を推移しており、先週の下げ幅を完全に帳消しにする力強いV字回復を達成している。

ファンダメンタルズ分析
スイスフラン円の上昇トレンドを支えるファンダメンタルズ環境は、「スイス国立銀行(SNB)のフラン高容認スタンス」と「安全資産としてのクオリティ」が大きな背景だ。
• スイス側(実質的なフラン高歓迎): SNBは国内の輸入インフレを抑制するため、実質的なスイスフラン高を維持・容認するスタンスを崩していない。また、欧州の政治的・地政学的リスクが燻る局面では、ユーロやポンドから「絶対的な安全資産」であるスイスフランへ資金が退避しやすく、これがフラン円の底流にある買い圧力を強固にしている。
• 日本側(円売りの構造的継続): 日銀の長期国債買い入れ減額などの引き締め思惑は一時的な円のスパイクを招くものの、スイスがプラス金利を維持する中での圧倒的な金利差(キャリーメリット)や、経常黒字国としてのフランの格付けの高さから、円安・フラン高の構造は不変。結果として、先週の調整局面はすべて新規のフランロング勢に美味しく吸収された格好だ。

テクニカル分析
• トレンド: 短期的には「202.20円付近での頭打ちからのディープな押し目形成」を経て、「V字反発による上昇トレンドへの完全回帰」の局面にある。15日の下落はロング勢のポジション整理(ロスカット)を巻き込んだ一過性の動きであり、18日の大陽線によって201.20〜201.50円付近が鉄板のサポートゾーンとして再認識された。
• レジスタンス1: 202.60(19日午前現在の高値水準、ここを抜けると青天井リスク)
• レジスタンス2: 203.00(心理的・象徴的な超大台の節目、4月後半の主戦場)
• サポート1: 201.80 - 202.00(先週の保ち合い中心値であり、レジスタンスから転換したサポート)
• サポート2: 201.20(先週12日・14日の押し目安値、かつ最重要防衛線)

RSI (14時間足):
15日の急落時には一時40を割り込む水準まで低下したが、18日〜19日の猛烈なロールバックに伴い、現在は 60〜65 の強気圏へ急浮上している。「買われすぎ(70以上)」の過熱感の手前で推移しており、売り方の買い戻しを巻き込みながら、さらなる上値を追うための燃料(余力)は十分に蓄積されている。
MACD:
調整局面においてMACDラインがシグナルラインを下回るデッドクロスを形成していたが、週明けの爆発的な反発によってゼロラインの上方(プラス圏)を維持したまま、急角度でのゴールデンクロスを確定させた。ヒストグラムもマイナス圏からプラス圏へ急拡大しており、短期的な調整の終了と、上昇モメンタムの再点火を明確に示唆している。

今後のポイント・見通し
今週の最大の焦点は、「202.50円の定着」と、歴史的な大台である「203.00円への回帰・突破」を試せるかである。

【メインシナリオ】調整完了に伴う202.50円上抜けと203円大台への回帰
先週の断続的なもみ合いと201円台前半への下押しによって需給が完全に整理され、週明けの反発でショート(売り方)の踏み上げが始まっている。SNBのフラン高容認姿勢を背景に、202.50円のレジスタンスを安定的にクリアできれば、ショートカバーが一段と加速。かつての最重要防衛線であった203.00円の大台奪還、さらには203.50円方向への上値追いが濃厚となる。
• 想定レンジ: 201.80 - 203.50
• 根拠: 先週の調整で201.20〜201.50円近辺のサポートの強固さが証明されたこと、テクニカル分析上の買いシグナル(MACDのプラス圏ゴールデンクロス)が完璧に揃っていること。

【対抗シナリオ】202.50円付近でのダブルトップ形成とレンジ再調整
202.50円を超える局面で「政府・日銀による実質的な為替介入」への恐怖心が市場を冷やした場合、あるいはクロス円全体で一斉に利食い売りが走った場合、上値の重さから再び201円台後半まで押し戻される可能性がある。ただし、201.20円の岩盤を割り込まない限りは、単なる高値圏でのパワー蓄積(保ち合い)に留まるだろう。
• 想定レンジ: 201.20 - 202.60
• 根拠: 203円の大台に接近するほど日本当局の「円安阻止」の地政学的リスクが燻りやすいこと、急騰後の短期的な利益確定売り圧力。

総評
先週のスイスフラン円は、一時201円台前半まで押し込まれる神経質な展開となったが、そこからの回復の早さと力強さは、安全資産としてのフランのブランド力と地合いの強さをこれ以上ない形で証明した。
今週中に202.50円を明確にクリアし、投資家が意識する「203円の大台」を再びサポートとして奪還できるか。市場は日銀の動向に神経を尖らせつつも、欧州・新興国通貨の強気な流れと歩調を合わせ、着実にフラン高・円安の歩みを再開させようとしている。

今週の主な予定
05/21 15:30 鉱工業生産指数 (2026年 第1四半期) 前回 -0.7% (前年比)

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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