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【通貨別まとめと見通し】ポンド円:211円台前半の大底から213円台へ鮮やかなV字回復、上昇トレンドへの完全復帰を果たすか

為替 

【通貨別まとめと見通し】ポンド円:211円台前半の大底から213円台へ鮮やかなV字回復、上昇トレンドへの完全復帰を果たすか

先週(5月11日〜5月18日)のまとめ
先週のポンド円は、日本当局の介入警戒感や実需の動きに翻弄され、週を通じてボラティリティが非常に高い激しい乱高下を演じた。週初に214円台半ばまで急騰したのち、週末にかけて211円台前半まで急落する深い調整を挟んだが、週明け18日には急激な買い戻し優勢となりV字回復を達成。下値の硬さを改めて実証し、再び上昇チャネルへ復帰する力強い1週間となった。
214円台への急騰とレジスタンスでの頭打ち(5月11日〜12日)
週明け11日(月)のポンド円は213.13円近辺からスタートすると、底堅い欧州経済への期待感からポンド買い・円売りが加速し、一時214.13円まで上昇。明けて12日(火)には先週の最高値となる214.42円まで上値を伸ばした。しかし、214円台後半に控える政府・日銀による実質的な為替介入への警戒感が心理的レジスタンスとして機能し、利益確定売りに押されて213円台前半へと急反落した。
じり安の展開と213円台でのもみ合い(5月13日〜14日)
13日(水)から14日(木)にかけては方向感を模索する小康状態となり、213円台前半から半ばでのもみ合いが続いた。英国のしぶといインフレ率を背景にイングランド銀行(BOE)の高金利維持観測がポンドの下値を持たせる一方、日銀の国債買い入れ減額の具体策を巡る思惑から円の買い戻し圧力も断続的に入り、上値の重い展開が続いた。
211円台への急落と週明けの猛烈なV字回復(5月15日〜18日)
15日(金)に入ると均衡が破られ、欧州時間からポンド売り・円買いのボラティリティが急激に高まった。一時211.29円まで急落し、週末16日朝の終値も211.58円と、直近のサポートラインを大きく割り込んで引けた。
しかし、週明け18日(月)になると地合いが一変。211.15円で大底を確認すると、実質的な日米欧の金利差やポンドの需給の強さが再意識され、ロンドン・ニューヨーク時間にかけて猛烈な買い戻し(ショートカバー)が発生。一日で212.86円まで急反発し、本日19日(火)午前現在には一時213.47円まで値を伸ばすなど、先週の下げ幅の大部分を帳消しにする圧倒的なリバウンドを見せている。

ファンダメンタルズ分析
先週から今週にかけてのファンダメンタルズ環境は、「英国の構造的な高金利見通し」と「円高牽制による一時的な需給調整」の綱引きとなっている。
• 英国側(ポンド固有の強さ): ユーロ圏や米国に比べ、英国のサービスインフレや賃金上昇率の粘り強さが意識されており、BOEによる利下げ開始時期が他国よりも遅れる、あるいは利下げペースが緩やかになるとの見方が根強い。これがポンドの固有の強さ(高金利メリット)として長期ロング勢の安心感に繋がっている。
• 日本側(調整引き金): 214円台に乗せた局面での為替介入への恐怖や、日銀の長期国債買い入れ減額といった引き締め思惑が円高のスパイク(15日の急落)を引き起こした。しかし、具体的な政策金利差が埋まるわけではないため、一通りの売りが出尽くした後は、実需の円売り・ポンド買いが再び相場を支配し、週明けの急激なV字回復を牽引した。
テクニカル分析
• トレンド: 短期的には「214円台からの深い押し目形成」を経て、「V字反発による上昇トレンドへの再復帰」の局面にある。15日の下落はフラッシュ的なストップロス巻き込みであった可能性が高く、18日の長い下ヒゲを伴う大陽線によって、211円台前半が岩盤支持線として強烈に意識された。
• レジスタンス1: 213.50 - 213.70(先週中盤の保ち合い高値水準、かつ直近19日の戻り高値)
• レジスタンス2: 214.40(先週12日の最高値・心理的節目)
• サポート1: 212.50(直近の反発でレジスタンスからサポートに転換しつつある大台ライン)
• サポート2: 211.15(先週金曜日・今週月曜日のフラッシュ的安値・最重要支持線)
RSI (14時間足):
15日の急落時には一時 $15 \sim 20$ 付近まで低下し、極端な「売られすぎ(30以下)」を示していた。しかし、18日以降の猛烈なロールバックに伴い、現在は $70 \sim 80$ 付近まで急浮上している。短期的には強気圏の過熱感を示しているものの、ショートスクイーズ(踏み上げ)の勢いが勝っており、売り方の買い戻しが完全に一巡するまでは上値を追いやすい環境にある。
MACD:
ゼロラインの下方で推移していたMACDラインが、18日の急反発によってシグナルラインを急角度で下から上に突き抜ける「ゴールデンクロス」を確定させた。ヒストグラムもプラス圏で急拡大しており、下落エネルギーの相殺と、短期的な上昇モメンタムの再点火を明確に示唆している。

今後のポイント・見通し
今週は、「213.50円の定着」と、先週の最高値である「214.40円への回帰・突破」を試せるかが最大の焦点となる。

【メインシナリオ】V字反発継続と214円台への回帰
先週の深い調整(211円台への下押し)によって、相場内の高値掴みのロングポジションが完全にロスカットされ、需給が大幅に軽くなった。BOEのタカ派姿勢と日銀の緩和継続環境の継続を背景に、再びポンド買いが有利となる。現在直面している213.50円を安定的に上抜けることができれば、売り方のストップロスを巻き込みながら先週高値の214.40円を試し、定着すれば215.00円の大台を視野に入れた右肩上がりのトレンドが再開する。
• 想定レンジ: 212.50 - 215.00
• 根拠: 需給のスクイーズ(整理)が完了したこと、時間足レベルのRSI・MACDが強力な買いシグナルを維持していること、実質的な日英金利差の優位性。

【対抗シナリオ】上値の重さとレンジ内保ち合いへの移行
急ピッチなV字回復に対しての警戒感や、213.50〜214.00円近辺での「度重なる円安牽制」に上値を阻まれた場合、再び212円台前半まで押し戻される可能性がある。ただし、先週の大底である211.15円を再度割り込むほどの材料(実効的な為替介入など)が出ない限りは、212円台を中心とした高値圏での「パワー蓄積(レンジもみ合い)」に移行する可能性が高い。
• 想定レンジ: 211.50 - 213.80
• 根拠: 日本当局による介入の不確実性がリスクとして依然燻っていること、急騰後の短期的な利食い売りの誘発。

総評
先週のポンド円は一時211円台まで急落し、一見トレンド転換を疑わせるような大荒れの展開となった。しかし、そこからの反発スピードの速さと力強さは、市場の底流にある「ポンド高・円安」のバイアスがいかに強固であるかを改めて証明する形となった。
今週、先週の調整局面を踏み台にして214円台を奪還し、さらなる高み(215円台)へ歩みを進められるか。市場は政府・日銀の動向に神経を尖らせつつも、ポンド高の買い圧力を再点火させようとしている。

今週の主な予定
05/18 08:01 ライトムーブ住宅価格 (5月) 結果 1.2% 前回 0.8% (前月比)
05/18 08:01 ライトムーブ住宅価格 (5月) 結果 -0.3% 前回 -0.9% (前年比)
05/19 15:00 ILO失業率 (3月) 前回 4.9%
05/19 15:00 雇用統計 (4月) 前回 4.4% (失業率)
05/19 15:00 雇用統計 (4月) 前回 2.68万件 (失業保険申請件数)
05/20 15:00 消費者物価指数(CPI) (4月) 予想 0.9% 前回 0.7% (前月比)
05/20 15:00 消費者物価指数(CPI) (4月) 予想 3.0% 前回 3.3% (前年比)
05/20 15:00 消費者物価指数(CPI) (4月) 予想 2.6% 前回 3.1% (コア・前年比)
05/20 15:00 小売物価指数(RPI) (4月) 予想 1.5% 前回 0.8% (前月比)
05/20 15:00 小売物価指数(RPI) (4月) 予想 3.8% 前回 4.1% (前年比)
05/20 15:00 小売物価指数(RPI) (4月) 予想 3.7% 前回 4.0% (前年比・除くモーゲージ利払い)
05/20 15:00 生産者物価指数(PPI) (4月) 予想 1.1% 前回 4.4% (仕入・前月比)
05/20 15:00 生産者物価指数(PPI) (4月) 予想 6.3% 前回 5.4% (仕入・前年比)
05/20 15:00 生産者物価指数(PPI) (4月) 予想 1.1% 前回 0.9% (出荷・前月比)
05/20 15:00 生産者物価指数(PPI) (4月) 予想 3.0% 前回 2.6% (出荷・前年比)
05/21 17:30 サービス業PMI(購買担当者景気指数・速報値) (5月) 予想 51.7 前回 52.7
05/21 17:30 製造業PMI(購買担当者景気指数・速報値) (5月) 予想 53.1 前回 53.7
05/22 08:01 GfK消費者信頼感調査 (5月) 予想 -28.0 前回 -25.0
05/22 15:00 公共部門ネット負債 (4月) 予想 211.0億ポンド 前回 126.0億ポンド
05/22 15:00 小売売上高 (4月) 予想 -0.6% 前回 0.7% (前月比)
05/22 15:00 小売売上高 (4月) 予想 1.4% 前回 1.7% (前年比)
05/22 15:00 小売売上高 (4月) 予想 -0.3% 前回 0.2% (除自動車燃料・前月比)
05/22 15:00 小売売上高 (4月) 予想 1.7% 前回 1.7% (除自動車燃料・前年比)

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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