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先週のまとめ1月28日から2月1日の週

為替 


28日からの週は、ドル相場が上下動。ドル売りが先行した。今年最初のFOMC会合が開催され、声明やパウエル議長会見でのハト派姿勢が確認されたことが背景。ただ、FOMC後のドル売り一巡後は、金曜日発表の米雇用統計とISM指数の強い結果を受けてドルは買い戻された。一方、ドイツ政府成長見通し引き下げやバイトマン独連銀総裁の慎重発言などがユーロ相場の上値を抑えた。また、複数のEU離脱修正案が英議会で採決されたが、市場が期待していたEU離脱期限延長に関する法案が否決されたことがポンド売りを誘う場面があった。クロス円は買いが優勢。FOMCでのハト派姿勢が株式相場に好感され、リスク選好の円売りにつながった。原油相場の上昇もあって、豪ドル円は79円台へと上昇。米中貿易協議に関しては、声明で合意はなかったものの進展はあったことを明らかにしている。トランプ大統領は「中国の習主席と会う時には全てが合意されていると考える」と述べていた。


(28日)
 東京市場は、ややドル売りが優勢。ドル円は109円台前半と、前週末からはややドル安・円高圏での推移となった。東京株式市場が軟調となり、午前中に109.20台まで下押しされた。先週後半から110円に接近すると上値を抑えられてきており、買い一服となった面も。ただ、中国株が堅調だったことで、109円台前半での揉み合いに。朝方英紙サンがメイ首相が閣僚に非公式に合意なき離脱排除方針を語ったと報じ、ポンド買いの動きも、値幅は限定的だった。

 ロンドン市場は、ポンドが軟調。ポンドドルは1.32台を維持できずに1.31台前半へ、ポンド円は144円台半ばが重く、144円台割れへと軟化している。週末にメイ英首相が合意なき離脱を回避する方針と一部報道で伝えられたが、ポンド買いの動きは限定的。対ドル、対円のみならず対ユーロでもポンドは軟調。あすには英議会でのEU離脱代替案(プランB)の採決が予定されており、事前に調整売りが入っているもよう。その他主要通貨は先週末のドル安水準から小幅の調整の動き。ややドルに買い戻しが入る程度。欧州株や米株先物は軟調、NY原油先物も下げているが、それほどリスク回避的な動きはみられていない。ドル円は109円台前半から半ばへと下げ渋り。クロス円はまちまちの動き。

 NY市場では、株安・ドル安・円高の動き。ドル円は109.15近辺まで下落した。朝方発表になったキャタピラーとエヌビディアの決算が弱く、米株式市場は失望売りが強まった。米議会予算局(CBO)が2019年の米経済見通しを公表しており、米政府機関閉鎖が第1四半期のGDPを0.2%ポイント押し下げると予想した。一部報道ではFRBがバランスシート縮小を予定よりも早期に終了し、巨額な保有国債を維持する計画が協議されるのではとの観測も出ている。ユーロドルは1.14台に上昇。ポンド円は143.60近辺まで一時下落。あすの英議会採決を控えて、ポンド売り圧力が続いた。

(29日)
 東京市場は、小動き。ドル円は朝方に109.13近辺まで下押しされた。 前日の米株安の動きもあり、朝から東京・アジアの株式市場が軟調な地合いとなり、リスク警戒での円買いが入った。しかし、その後は下げ一服も、ほとんどは109.20台での取引に終始した。今晩英下院でのメイ首相のプランB(15日に否決されたEU離脱協定の改定案)の方向性についての承認採決を行う英ポンドは、1.31台半ばで様子見ムード。9時半のNAB企業景況感が4年ぶりの低水準を示し、一時売りが出た豪ドルは、午前中に下げ分をほぼ戻し、午後に入って買い戻しが優勢に。

 ロンドン市場は、やや円安の動きが優勢。英議会での修正案などの審議・採決を控えてポンド相場が神経質に振幅しているが、方向性は希薄。英株が期待先行で買われており、連れて欧州大陸株も堅調に。ドル円やクロス円は東京市場での下げを消して、高値を小幅に伸ばしている。ただ、一連の米企業決算を受けて米株先物は上げ幅を縮小しており、不透明感は残っている。ドル円は109円台前半から半ばへ、ユーロ円は125円台を回復、ポンド円は144円台を回復している。豪ドル円も78円台前半で底堅い。

 NY市場は、イベントを控えて様子見気分が強く、値動きはまちまち。ドル円は109円台で狭いレンジでの取引。あすからの米中協議やきょうからのFOMCを控えて動きにくい。ユーロドルは1.14台前半での小動き。FOMCを控えてドル売りが優勢となる一方、ユーロ圏の景気後退の可能性などが上値を抑えている。ポンドは終盤になって売りが強まった。英議会で複数の修正案が採決されたが、英労働党議員が提出した離脱期限延期を求める案が否決されたことに反応。ポンドドルは1.30台に下落した。

(30日)
 東京市場では、豪ドルが買われた。豪消費者物価指数が予想を上回ったことが背景。豪ドル/ドルは0.71台半ばから0.72手前水準へと買われた。また、人民元が堅調だった。米中貿易協議を控えて、米国への政治的配慮から元高誘導を行っているとの観測がでていた。ドルペック制の香港ドルに一時買いが強まった。ドル円は109円台前半での取引が続いた。ポンドドルには調整買いが入ったが、1.31台は回復できず。

 ロンドン市場は、米FOMC待ちのムード。主要通貨はいずれも値幅が限定的。ドル円は109円台前半での買戻しの動き。ユーロドルは1.1450レベルまで買われたあとは1.14台前半で売りに押される展開。ドイツ政府は2019年成長見通しを従来の1.8%から1.0%に下方修正した。ポンドドルは前日NY市場での下落に調整が入り、1.31台に一時乗せた。豪ドル/ドルは東京午前の豪消費者物価指数の上振れを受けた買いが継続、0.72近辺へと高値を伸ばしている。欧州株もまちまち。英株が堅調な一方で、独株は小安い。米株先物はアップル好決算を受けて時間外取引で堅調。このあとのNY市場では米ADP雇用統計が発表される。その後FOMCの結果発表およびパウエル議長会見が予定されている。

 NY市場では、ドル売りが強まった。FOMC声明から漸進的利上げの文言が削除され、バランスシート正常化を調整する準備があることも表明した。「辛抱強い」スタンスにも言及。パウエルFRB議長の会見でも、「利上げの論拠が幾らか弱まった。バランスシート縮小を終了する適切な時期を精査中」などと述べていた。ドル円は米雇用統計への期待や株高などで買われていたが、FOMC後には108.80近辺まで下落。ユーロドルは心理的節目の1.15台に一時上昇。ただ、ドイツ政府の成長見通し引き下げや一連のユーロ圏指標の弱さもあって1.15台では売りに押された。ポンドドルは1.3145近辺まで急速に買われた。ただ、EU離脱をめぐる動きは依然として混とんとしている。

(31日)
 東京市場は、FOMC後のドル安の動きが継続。ドル円は一時108.70近辺まで軟化。一方、ユーロドルは1.1509近辺まで上昇。FOMC直後の安値を超えても動きが加速することはなかったが、戻りもなくドル安圧力が継続する展開となっている。米債利回りが低い水準で推移しており、ドル売り圧力に。昨日、今日と米中閣僚級通商協議を行っている中国人民元は、朝方元買いの動きが広がり節目の6.7を一時割り込んだ。

 ロンドン市場は、ユーロが軟調。ユーロドルは序盤に1.15台で上値を試したがすぐに反落。この日発表された一連のユーロ圏経済指標は弱めの結果が多かった。特に、イタリアの第4四半期GDPは2四半期連続でのマイナス成長となり、市場ではリセッション入りとの声も。前日の米FOMCでのハト派姿勢で欧州株も買いが先行したが、次第に上げを失っている。ドル円、クロス円ともに軟調な展開。ユーロ円が124円台後半に軟化する動きに、ユーロドルも1.14台後半に下押し。ポンドもユーロに連れ安。ドル円はじり安となり、108.53レベルに安値を広げた。その中で、豪ドルは堅調地合いを維持。

 NY市場では、ドルの買戻しが優勢。米株式市場でダウ平均は下落したが、ナスダックは大幅高となり、全般に底堅く推移していたことがドル高圧力に。また、バイトマン独連銀総裁の発言を受けてユーロに売りが強まったこともドルの買戻しを誘ったようだ。ドル円は108.50近辺まで下押しされたあとは、108.90近辺まで反発。ユーロドルはロンドン序盤に1.15台をつけたあとは弱いユーロ圏指標を受けて反落。独連銀総裁は、「ドイツ経済には下振れリスクが広がっており、2019年は潜在成長以下に落ち込む可能性がある」との見方を示した。ユーロドルは1.1450割れ水準へと下落。米中貿易協議は、株式市場の終了間際に声明が発表され、合意はなかったものの進展はあったとしている。

(1日)
 東京市場は、小動き。前日海外市場でのドル買戻しを受けた水準で揉み合った。ドル円は108円台後半で推移しており、一時108.97レベルまで上昇。ただ、109円手前は重く戻りは限定的。昨日、イタリアのリセッション入りや、独連銀総裁の慎重発言などに売りが出たユーロドルは1.1440近辺での小動き。人民元は売られた。米中通商協議が終了し、元高圧力が弱まるとの見方や、春節を前にした外貨買い需要などの観測が広がった。ドル/人民元は6.737台まで上昇。

 ロンドン市場では、ユーロとポンドが逆方向の動き。米雇用統計を控えて調整が入りやすい状況のなかで、ポンドは下落、ユーロは買い戻しが入った。この日発表されたドイツ、ユーロ圏、英国の製造業PMIはいずれもさえない結果だった。ただ、ユーロドルは1.14台後半、ユーロ円125円手前へと高値を伸ばす動き。ポンドドルは1.30台半ば、ポンド円は142円台前半へと下押しされている。EU離脱関連の新たな材料はでていない。ドル円は108.90近辺での膠着状態が続いている。
 
 NY市場は、ドル買いが優勢だった。米雇用統計とISM指数が強い内容だったことで、米債利回りが上昇するなかでドル買いが強まった。ドル円は109円台半ばまで上昇、FOMC後の下げを戻した。ユーロ円やポンド円といったクロス円も堅調。FRBの慎重姿勢に加え、指標も好調だったことから米景気減速への過度な懸念が後退。リスク選好の雰囲気も。ユーロドルは1.14ドル台で上下動。ポンドドルは1.31ドル付近まで買い戻しが入った。

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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