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ドル円は155円台での上値追い続く 米GDPはドル買いの反応=NY為替概況

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ドル円は155円台での上値追い続く 米GDPはドル買いの反応=NY為替概況

 きょうのNY為替市場、ドル円は155円台での上値追いが続いている。この日発表の第1四半期の米GDP速報値は年率換算で前期比1.6%増に鈍化した。予想も下回り、ほぼ2年ぶりの低水準に落ち込んだ。貿易赤字拡大が2022年以降で最大のマイナス寄与となったほか、成長エンジンである個人消費が予想を下回る2.5%増となった。

 ただ、為替市場の反応はドル買い。景気の落ち着きを示す内容ではあったが、インフレは不快な水準に跳ね上がっており、PCEコアデフレータは3.7%と四半期としては1年ぶりの水準に伸びが加速したことがドル買いの反応に繋がっている。

 今回の数字は年初の米経済の勢いが顕著に失われたことを示した。ただ、依然として粘り強いインフレが見られることで、FRBは利下げをさらに延期し、逆に利上げを検討するよう求められる圧力に直面するかもしれないとの指摘も出ている。年内の利下げを確信をもって織り込めない状況になっているようだ。
 
 明日の日銀決定会合の結果待ちの雰囲気もあった。今回は展望レポートも公表され、インフレ見通しの上方修正は期待されているようだ。日銀が将来の引き締めの可能性をほのめかし、円買いを誘導するといった見方も一部には出ているが、日銀が細かい策を労しても、財務省が介入しても、ドル円の下落は恐らく一時的と見られている。きょうの米GDPからも、しばらく潮の流れは変わりそうにない。なお、NY時間に日銀が明日開く決定会合2日目の議論で、国債買い入れ縮小の方法を検討するとの報道が流れていた。しかし、円を買い戻す動きは見られなかった。

 ユーロドルは米GDPで一旦1.06ドル台に値を落としたものの、動きが一巡すると1.07ドル台に戻す展開となった。このところのユーロドルは下値が固くなって来ているのか、きょうもその気配を見せている。

 市場はECBの6月利下げをほぼ確実視しており、ECB理事もその見方を追認している。しかし、その先については不透明感も台頭しているようだ。きょうはシュナーベルECB専務理事の発言が伝わっていたが、ユーロ圏は賃金に牽引されるサービス価格が依然として大きな課題で、2%目標への道のりは険しいと述べていた。

 これまでのインフレ低下の道筋の初期は予想を上回る速さだったが、大部分はエネルギーや食品などの低下によるものであった。一方、他のインフレはなお持続的であることが証明され、特にサービスインフレには懸念が残っており、注意深く見守る必要があると述べた。ラストワンマイルはかなり険しいというのがコンセンサスになっているとも語っていた。

 ポンドドルも1.2460ドル近辺に下落したものの、売りが一巡すると1.25ドル台に買い戻されている。英中銀の利下げ期待が台頭する中で、ポンドドルが本格的なリバウンド相場になるかは未知数だが、本日は21日線付近まで一時買い戻されており、目先は本日1.2560ドル付近に来ている200日線を試しに行くか注目の展開が見られている。

 インフレは4月分のデータから急速な低下が見込まれている一方、前日の英PMIのデータで、景気については回復が見込まれているようだ。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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