中国が柔軟姿勢に転じる、米中緩和期待で円売り・ドル買い ドル円14日以来の高値
中国が柔軟姿勢に転じる、米中緩和期待で円売り・ドル買い ドル円14日以来の高値
米国が中国に対する関税を大幅に引き下げる方針を示しているが、中国は頑なに最後まで戦う姿勢を維持していた。ただ、ここに来て柔軟姿勢に転じている。米中報復合戦による経済的損失を受け一部の米製品に対す関税の緩和を検討しているという。ブルームバーグが報じた。
中国が柔軟姿勢に転じたことはサプライズ、リスク選好の円売りが強まっている。また、米中緩和で米国が景気後退に陥るとの懸念が緩和しており、ドルが上昇している。円売り・ドル買いでドル円は一時143.80円まで急伸、今月14日以来の高値を更新した。ドル指数は99.88付近まで上昇、時間外で米株は上げ幅を拡大。安全資産の金価格は下落に転じている。
ただ、楽観的にはなれない。トランプ氏が高圧的な態度を取れば中国はそれに応じるだろう、米中のメンツをかけた戦いはまだ続きそうだ。また、市場の混乱が収まったころにトランプ氏が再びパウエルFRB議長を批判したり、関税は素晴らしい!など発言する可能性がある。そうすれば再びリスク回避ムードが広がるだろう。

執筆者 : MINKABU PRESS
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