カナダドル、CPI受け買い優勢 大幅利下げ期待後退 一部には変えないとの声も=NY為替
きょうのカナダドルは買いが優勢となっており、ドルカナダは1.40加ドルを割り込んでいる。カナダ円はロンドン時間にウクライナ情勢への不透明感によるリスク回避の円高で109円台前半まで下落していたものの、NY時間に入って110円台に戻す展開。
NY時間に発表になったカナダの消費者物価指数(CPI)を受けてカナダ中銀の12月の大幅利下げへの期待が後退しており、カナダドルをサポートしている。10月のカナダCPIは前年比2.0%と予想を上回った。カナダ中銀のインフレ目標のレンジ(1-3%)の中央値でもあり、追加利下げの根拠に十分なり得るものの、市場では大幅利下げの期待は後退している。
しかし、エコノミストからは、カナダ経済の成長不均衡の度合いは、金利上昇が住宅ローン金利コストに機械的に転嫁されたことによるものであり、次の政策委員会までにカナダの雇用統計の発表もあることから、12月の大幅利下げの基本シナリオは変えないとの指摘も出ている。
*カナダ消費者物価指数(CPI)(10月)22:30
結果 0.4%
予想 0.3% 前回 -0.4%(前月比)
結果 2.0%
予想 1.9% 前回 1.6%(前年比)
USD/CAD 1.3989 CAD/JPY 110.13
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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