ポンドが反落、英予算案発表控えて ドルはやや売られドル円153円台割れに=ロンドン為替概況
ポンドが反落、英予算案発表控えて ドルはやや売られドル円153円台割れに=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ポンドが反落している。この後の英予算案の発表を控えて英債利回りが低下しており、ポンド売り圧力となっている。リーブス英財務相はこれまで増税や歳出削減などの方針を示唆してきており、市場にショックを与えない配慮をしてきた。財源無き財政出動だったトラス首相時代のような混乱にはならないとの見方が大勢。ただ、きょうのポンド相場は調整に押されており、対ドルは1.30台から1.29台へ、対円は199円台から198円台へと軟化。対ユーロでもポンドが売り戻されている。米債利回りが低下するなかで、全般的にはドル売りが入っている。ドル円は153円台前半での揉み合いから152円台後半へと下押しされている。ユーロドルは1.08台前半から1.08台半ば超えまで一時上昇。独GDP速報値が予想を上回り、2期連続のマイナスを回避したことや全国版に先立って発表された州ごとの独CPIが前回から上昇したことなどでユーロ買い反応がみられた。対ポンドでのユーロの買い戻しも手伝っていた。英予算案とともにこの後発表される米GDP速報値なども注目されている。
ドル円は152円台後半での取引。米10年債利回りが4.25%付近から4.21%台に低下する動きがドル円の上値を抑えている。東京午後に153.46近辺の高値をつけたあとは、売りに押されている。ロンドン市場では153円台割れから152.70台へと水準を下げている。
ユーロドルは1.08台前半での取引。前日NY終値付近の1.0820近辺で揉み合いが続いたあと、ロンドン時間に入ると買いが強まった。高値を1.0859近辺に伸ばしている。独GDP速報値が2期連続のマイナスを回避したことや、各州ごとに発表される独CPIが前回から上昇したことなどに反応した。ただ、その後は1.08台前半と上昇一服。ユーロ円はロンドン朝方に166.20近辺まで買われる場面があったが、すぐに売り戻されて安値を165.50付近に広げる振幅相場。対ポンドではユーロ買いが優勢となっている。
ポンドドルは1.29台後半での取引。ロンドン朝方には1.3027近辺まで小高く推移も、その後は英予算案発表を控えて英債利回りが低下したことで売り強まった。足元では安値を1.2960台へと広げてきている。ポンド円は199.60付近で上値を抑えられると、次第に売りが強まっている。足元では安値を198.20付近へと広げている。ユーロポンドは0.8307近辺を安値に0.8354近辺まで買い戻しが入っている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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