米CPI控えて円高は一服、ドル円141円台半ば ポンドはやや上値重く=ロンドン為替概況
米CPI控えて円高は一服、ドル円141円台半ば ポンドはやや上値重く=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、円高が一服している。東京市場ではトランプVSハリスの米大統領候補の討論会、中川日銀審議委員の発言などを受けて株安、米債利回り低下とともに円高・ドル安の動きが広がった。しかし、NY午前の米消費者物価指数の発表を控えて、ロンドン時間には円高の動きは一巡している。欧州株が底堅く推移、米債利回りの低下一服なども相場の落ち着きにつながっている。ドル円は140円台後半と年初来安値を更新したあとは、141円台後半まで買い戻されている。ユーロ円は155円台半ばから156円台半ばへ、ポンド円は184円台半ばから185円台前半へと下げ渋り。また、この時間帯にはポンド売り圧力も見られている。英月次GDPが予想を下回り、前月比横ばいと停滞したことに反応。ポンドドルは1.30台後半から1.31台に乗せていたが、発表を受けて再び1.30台後半に押し戻されている。一方、ユーロドルは1.10台前半から半ばへ買われて高止まり。ユーロ買い・ポンド売りの動きとなっている。
ドル円は141円台半ばでの取引。東京朝方の142.47近辺を高値に売られ、東京午後からロンドン朝方にかけては140.71近辺まで下落。年初来安値を更新した。その後、ロンドン時間に入ると買戻しが入り、141.70付近まで一時上昇した。東京午前には中川日銀審議委員が市場の不安定さを警戒しつつも、利上げに前向きな姿勢が示された。トランプ対ハリスの米大統領候補の討論会ではハリス氏優勢の評価となり、ドル売り圧力が掛かった。しかし、ロンドンタイムには米消費者物価指数発表を控えて、ポジション調整が入る格好となっている。
ユーロドルは1.10台前半での取引。東京午前の1.1017近辺を安値に、米大統領候補討論会を受けてドルが売られると買いが優勢になった。ロンドン序盤にかけては1.1052近辺に高値を伸ばした。その後は買い一服も高値付近での揉み合いが続いている。ユーロ円は東京朝方の157.02近辺を高値に、ロンドン早朝には155.50近辺まで下落。その後は買戻しが広がり156円台半ばへと反発している。対ポンドではユーロ買いが優勢。
ポンドドルは1.30台後半での取引。東京市場では1.3069近辺から1.3111近辺まで上昇。しかし、日本時間午後3時発表の7月の英月次GDPが予想を下回り前月比変わらずに低迷したことが売りを誘った。ロンドン時間には1.3070台へと押し戻されている。ポンド円は東京早朝の186.38近辺を高値に、ロンドン早朝には184.48近辺まで下落。その後は買い戻されているが185円台前半までと戻りは鈍い。ユーロポンドは0.8420台から0.8440台へと上昇、ポンド売りが優勢になっている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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