ドル円、再び160円うかがう展開 中東情勢の緊迫化とパウエル会見でドル高が強まる=NY為替概況
ドル円、再び160円うかがう展開 中東情勢の緊迫化とパウエル会見でドル高が強まる=NY為替概況
きょうのNY為替市場はドル高が優勢となり、ドル円は159円台後半まで上昇。再び160円をうかがう展開となっている。中東情勢が再び緊迫化し、イスラエルがイランのサウス・パルスガス田に空爆を実施したとイラン側が主張。それに対してイラン側は報復を表明しており、サウジやカタール、UAEのエネルギー施設を攻撃すると警告している。また、2月の米生産者物価指数(PPI)が予想を上回ったこともドルを支援した。
その後、FOMC後のパウエル議長の会見にも反応。議長は「エネルギー価格上昇がインフレを押し上げる可能性がある」と発言。「インフレの進展が見られない限り、利下げは行わない」との見解を示していたことに反応していた。
明日以降、介入警戒感が高まりそうな気配だが、介入のハードルは高いとも見られている。明日は日銀の決定会合も予定されている。本日は春闘の集中回答日となっていたが、大手企業を中心に満額回答が相次いでいる中、植田総裁は会見で、追加利上げを目指す姿勢は堅持すると予想されているようだ。
ユーロドルは戻り売りが強まり、1.14ドル台に下落。ユーロ円は183円台後半かあら183円台前半に伸び悩む展開。
市場は明日のECB理事会に注目。ラガルドECB総裁は、インフレ期待がコントロールされていることを示し、市場を落ち着かせることを優先する可能性が高いと見られる。インフレは気掛かりではあるものの、エネルギー輸入国の欧州経済の景気低迷のほうがウェートが大きいとの見方もあり、ECBの利上げのハードルは高いとの指摘も出ている。
ただ、短期金融市場では年内2回の利上げを完全に織り込む動きが見られている。
ポンドドルは1.32ドル台まで下落。一方、本日のポンド円は212.70円付近まで一時上昇していたが、212円ちょうど付近まで下落。
ポンドに関しては、明日の英中銀の金融政策委員会(MPC)の結果発表に注目が集まっている。エコノミストからは、英中銀は中東紛争によるエネルギー価格急騰を受けて、インフレへの影響が大きく長期化するとの内部モデルを前提に、予想以上にタカ派なバイアスを示す可能性も指摘されている。昨年末に公表された英中銀の分析からは、同中銀が想定よりもタカ派トーンを採用する可能性を示唆しているという。
この分析をそのまま受け取ると、エネルギーショックは最近の利下げ見通しから、急激にタカ派へ転じる契機となり得ると指摘。「最近のエネルギー価格上昇により、短期的なインフレ見通しのリスクバランスは上振れ方向に傾いたとの認識を示す可能性が高い」と述べている。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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