リスク回避のドル高と円高が優勢、日銀短観には反応薄=東京為替前場概況
東京外為市場、日経平均株価の下落を背景にリスク回避のドル高と円高が優勢となっている。新型コロナウイルスのデルタ株の感染拡大が世界的にみられ、投資家心理が悪化している。
ドル円はドル高と円高が同時進行する中でも円買いがやや優勢となっているが、本日安値は111.03円付近と、111円割れは回避している。午前8時50分発表の日銀短観は前回の3月調査から改善しているものの、市場の期待ほどの改善はみられないとして、相場への影響は限定的となった。
豪ドル/ドルは0.7485ドル付近、豪ドル円は83.11円付近まで下落。一部メディアのアナリスト調査で、豪州経済は厳しい見通しであり、2023年4月まで豪州中央銀行(RBA)の利上げは見込めないとの結果が多数と伝えられたことが影響しているようだ。午前10時30分発表の豪5月貿易収支が市場予想を下回ったことも重しになっている。
ポンドドルは1.3811ドル付近、ポンド円は153.36円付近まで軟化し、戻りは鈍い。英国政府が新型コロナウイルスのワクチンを2回接種した旅行者に対する渡航制限を緩和する方向で検討と報じられているが、反応は薄い。
日経平均株価は4日続落。前引けでは前営業日比151.31円安の2万8640.22円となった。
午前11時30分現在では、ドル円は1ドル=111.05円、ユーロドルは1ユーロ=1.1850ドル、ユーロ円は1ユーロ=131.59円、ポンド円は1ポンド=153.41円、豪ドル円は1豪ドル=83.16円、NZドル円は1NZドル=77.58円、スイス円は1スイスフラン=119.95円、カナダ円は1カナダドル=89.53円付近で推移している。
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執筆者 : MINKABU PRESS
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