ドル円、155円台前半に下落 FOMC後のドル安が続く=NY為替序盤
きょうの為替市場でドル円はNY時間にかけて売りが強まっており、155円台前半に下落している。東京時間には156円台まで買い戻されていた。朝方発表になった米新規失業保険申請件数が予想以上だったことでドル安が加速。前日のFOMCおよびパウエル議長の会見を受けたドル安の流れが続いている。
FRBは、市場の予想通りに利下げを実施したものの、市場は来年の利下げに慎重姿勢を強調し、タカ派な雰囲気になると思われていた。しかし、パウエル議長は労働市場のリスクを強調し、インフレ懸念を和らげる姿勢を示すなど、期待ほどタカ派ではなかったとの印象に繋がったようだ。
ストラテジストは「パウエル議長は以前ほど労働市場についてあまり楽観的ではなかった。パウエル議長の労働市場とインフレに関する発言がドル安に繋がった」と述べた。FOMC委員の金利見通し(ドット・プロット)は中央値で来年1回の利下げを想定しているものの、短期金融市場では2回の利下げ見通しを変えていない。
来週は米政府閉鎖の影響で延期されていた11月の米消費者物価指数(CPI)や雇用統計など、重要指標の発表が相次ぐ。一部からは、今回のFOMCよりも来週のCPIと米雇用統計がドルの方向性を左右する重要な材料になると指摘。
このあとの日本時間0時のNYカットでのオプションの期日到来は155円に観測。
11日(木)
155.00(9.3億ドル)
156.00(29.3億ドル)
12日(金)
155.00(12.3億ドル)
156.50(11.3億ドル)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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