ドル円は一時148円台まで回復 本日はドル高が支援=NY為替
ドル円はその後も買い戻しが続いており、一時148円台まで上昇する場面も見られた。NY時間に入って買い戻しが膨らんでいるが、本日はドル高が支援している。米国債利回りも上昇しているほか、米株式市場は依然として波乱の展開となっているものの、下値での買い戻しも見られている状況。
先ほどクーグラーFRB理事の発言が伝わっていたが、「インフレが上昇しないようにすることが優先されるべき」と述べていた。先週はパウエルFRB議長が追加利下げへの慎重姿勢を堅持していたが、同理事も同様の趣旨を垣間見せている。
短期金融市場では年内利下げ期待が変動しており、ロンドン時間には5回の利下げ期待を織り込む動きも見られていたが、NY時間に入ると3回は完全に織り込んでいるものの、4回については75%ほどの確率で推移している。
一部からは、スタグフレーションからリセッション(景気後退)へと投資家の意識は変化しているとの声も出ているが、FRBがインフレへの警戒感を緩めていない中で、利下げについては未知数の部分が大きい。
一方、日銀の利上げ期待は後退しており、市場では年内利上げなしの見方が優勢となっている。米国の関税措置を受け、政府は全国約1000カ所に特別相談窓口を設置。中小・小規模事業者向けの資金繰り支援などの国内対策を実施。与野党からは追加の経済対策を求める声が出ており、政府・与党が補正予算案の編成を検討しているとの報道も流れていた。
石破首相が夜にトランプ大統領と電話会談を行い、関税措置により日本企業の投資余力が減退することを強く懸念しているとしたうえで、日米双方の利益になる協力のあり方を追求すべきと求めた。石破首相は会見で、「トランプ大統領と率直かつ建設的な協議継続を確認した。日米で担当閣僚を指名し、協議を続けることにした」と述べた。なお、会談後、トランプ大統領は日本製鉄によるUSスチールの買収を見直すよう対米外国投資委員会(CFIUS)に指示している。
USD/JPY 147.90 EUR/JPY 161.54
GBP/JPY 188.23 AUD/JPY 88.19
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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