リスク選好の動き続かず、ドル円再び145円割れの場面も=ロンドン為替概況
リスク選好の動き続かず、ドル円再び145円割れの場面も=ロンドン為替概況
ロンドン市場では、ドル安と円高の動きが優勢。東京朝方に「米貿易裁判所がトランプの世界的な関税措置は違法、阻止する判断を下した」と報じられたことで、ドル円が急伸するなどリスク選好の動きが広がった。しかし、146円台前半まで買われたあとは、再び上値が重くなっている。ロンドン市場では欧州株や米株先物・時間外取引が買われているが、次第に上げ幅を縮小。ドル円は一時145円台割れと、東京朝方の上昇をほぼ帳消しとしている。トランプ政権が連邦裁判所に控訴するとしている。市場では関税継続のための代替手段が模索されるとの見方もあるようだ。また、対中強硬姿勢を再び示していることも悪材料。ドル円の下げとともにクロス円も上げを失っている。また、ドル相場はドル売り方向に転じており、ドル指数が下押しされている。ユーロドルは1.12台前半から後半へと再び上昇。ポンドドルは1.34台前半から後半へと買われ、本日の高値を更新。関税措置の停止は目先の税収減にもつながり、米財政への不透明感を高める可能性も指摘されている。
ドル円は145円付近での取引。東京朝方の144.76近辺を安値に一時146.28近辺まで急伸した。「米貿易裁判所がトランプの世界的な関税措置は違法、阻止する判断を下した」と報じられたことに反応した。しかし、その後は上値を抑えられている。ロンドン時間には146円台を維持できず反落。足元では再び145円台割れとなる動きもみられている。
ユーロドルは1.12台後半での取引。東京朝方には1.1297近辺を高値に、一時1.1210近辺まで下落した。その後は買戻しの動きが続いており、ロンドン時間には1.1290付近へと反発。下に往って来いとなっている。ユーロ円はドル円に連動して163.49近辺を安値に164.26近辺までのレンジで上に往って来い。対ポンドでもユーロは下に往って来いと方向感に欠ける動き。
ポンドドルは1.34台後半での取引。東京朝方に1.3470付近から1.3416近辺まで下落したあとは、下げ渋りの動きが続いている。ロンドン時間には下げを帳消しにして高値を1.3484近辺に伸ばしている。ポンド円は上に往って来い。東京朝方に194.98近辺から196.32近辺まで上伸したあとは、195円台前半へと反落している。ユーロポンドは0.8356から0.8387までのレンジで下に往って来い。英FT指数は取引序盤の上げを消す動きとなっており、リスク選好の動きは続かず。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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