上下にやや荒っぽい動き=東京為替概況
上下にやや荒っぽい動き=東京為替概況
朝方、植田日銀総裁が直近上昇が目立つ超長期の日本国債利回りについて、注意してみていきたいと発言したことなどが円買いとなり、NYクローズの144円30銭台から143円85銭を付けた。しかし、その後米ニューヨーク連銀のウイリアムズ総裁が、インフレが中銀目標から乖離し始めた場合「比較的強力」に対応する必要があると発言。ドル買いが入る場面が見られ、早朝の水準を超え、昨日高値を超えて144円70銭台を付けた、上昇一服後は144円10銭台を付けるなど荒っぽい振幅となった。
午後に入って再びドル高となった。ドル円は144円77銭と今日の高値を付けた。12時35分の日本国債入札結果発表を前にいったん円売りが広がった。昨日の発行額見通し観測もあって、事前に楽観的なものになるとの見通しが報じられる状況が目立っていたことなどがドル円を押し上げた。
注目された40年債入札は、先週の20年債のように歴史的な弱さではないにせよ、応札倍率が低下し、昨年7月以来の低水準、利回りは3.135%と市場予想の3.085%を上回った。入札結果を受けたリスク警戒に30銭ほど円高となり、144円30銭前後を付けるも、再び高値圏をトライするなど不安定な動きが続いた。
ユーロドルは朝方しっかりで1.1345を付けるもその後はドル買いを受けて軟調。午後に1.1300割れを付けている。
クロス円も朝の植田発言での円高に下げた後乱高下。ユーロ円は朝に163円20銭前後を付けると、163円80銭台を付けるも、再び安値圏となり午後に安値をわずかに更新している。
MINKABUPRESS 山岡

執筆者 : MINKABU PRESS
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