ポンド、英国債の売り続く リーブス財務相の成長戦略は修正か=NY為替
きょうのNY為替市場は、この日の米雇用統計が予想を上回る力強い米労働市場を示唆したことでドル買いが強まっており、ポンドドルは一時1.21ド台まで下落する場面が見られた。
英国では財政不安が広がっており、英国債の売りが止まらずに利回りは上昇し続けている。それに伴ってポンドも売られている格好。奇跡的成長と経済安全保障、公的財政の安定を掲げて政権入りしたリーブス財務相だが、就任から半年で早くもそのもくろみは潰えようとしている。英国が世界的な債券安の中心となる中で、財務相は市場の信頼維持に苦戦している。
昨年の総選挙で責任ある財政を唱え、英労働党にとって14年ぶりの政権奪回を実現させたが、投資家の反乱により借り入れコストが上昇し、公的財政が悪循環に陥るリスクが生じている。利回りの上昇が続けば経済を圧迫し、リーブス財務相が向こう数週間に計画しているとされた「成長戦略に関するスピーチ」も修正を迫られそうだ。
GBP/USD 1.2202 GBP/JPY 192.46 EUR/GBP 0.8385
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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