アジア株 上海株は4日続落、予想外のMLF金利引き下げも市場は無視、当局は株価下落を止めれるか
アジア株 上海株は4日続落、予想外のMLF金利引き下げも市場は無視、当局は株価下落を止めれるか
東京時間14:00現在
香港ハンセン指数 17044.41(-266.64 -1.54%)
中国上海総合指数 2889.62(-12.33 -0.42%)
台湾加権指数 22871.84(台風上陸のため臨時休場)
韓国総合株価指数 2715.12(-43.59 -1.58%)
豪ASX200指数 7874.30(-89.42 -1.12%)
インドSENSEX30種 79737.81(-411.07 -0.51%)
アジア株は全面安、前日の米株大幅下落を嫌気した売りが続いている。また、中国株安も懸念されている。
トランプ復活による米中貿易摩擦激化、不動産不況に消費低迷・デフレ問題などに加え、台風などによる自然災害と、中国はまさに「泣きっ面に蜂」。台風「ケーミー」接近で北京市では大雨が予想されており、2番目に高い緊急対応が発令された。台風で半導体生産の混乱などが予想されておりサプライチェーン停滞が懸念される。
24日深夜、台湾に大型台風「ケーミー」が上陸した、過去8年間で最も強い台風になる見込み。きのう、きょうと台湾市場は臨時休場となっている。休場明けは米ハイテク株安を嫌気して大幅下落して始まる可能性がある。
上海株は4営業日続落、約5カ月ぶり安値をつけている。中国人民銀行がきょう、中期貸出制度(MLF)1年物金利を予想外に引き下げたがマーケットは無視。MLF金利の20bpもの引き下げは新型コロナウイルスが始まった2020年以降で最大規模となる、引き下げは昨年8月以来。
人民銀は7日物リバースレポ金利や事実上の政策金利であるローンプライムレートを予想外に引き下げるなど、当局は中国株のパニック売りを避けようとしているようだ。ただ、金利引き下げぐらいでは、長引く不動産不況や個人消費低迷、若者の高い失業率などの問題解決にはならず。下落に歯止めをかけるには政府系ファンドの買い支えと当局による株取引制限・監視強化しかない。それでも投資家心理が改善することはないため、株価がV字回復する可能性は低い。
上海市場ではエネルギーや金融、公益、コミュニケーションサービス、生活必需品などが下落している。
香港株は3カ月ぶり安値。美団やレノボ、バイドゥ、テンセントホールディングスなどハイテク関連の下げが目立つ。
韓国株は1カ月半ぶり安値。SKハイニックスやサムスン電子、LGディスプレイ、LG電子などハイテク関連が総じて下落。豪州株は2週間ぶり安値。
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執筆者 : MINKABU PRESS
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