ドル売り優勢、前日ドル高に調整、米人員削減数急増などで 一時ドル円153円台半ば=ロンドン為替概況
ドル売り優勢、前日ドル高に調整、米人員削減数急増などで 一時ドル円153円台半ば=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドル売りが優勢。前日は米ADP雇用統計や米ISM非製造業景気指数が強含んだことを受けて、ドル買いが強まった経緯がある。きょうはそのドル高に対する調整が入っている。さらに、ロンドン序盤に発表時刻を繰り上げて米チャレンジャー人員削減数が発表され、前年比約2.8倍と急増した。米債利回り低下とともにドル売り反応が加わった。ドル円は一時153円台半ばまで下落。ユーロドルは1.15台前半へ、ポンドドルは1.30台後半へと買われた。ただ、足元ではドル売りの勢いは一服。このあとの英中銀金融政策発表に視線が移動しているようだ。市場では政策金利据え置き観測が優勢。そのなかで票割れ内容が注目されている。前回よりも利下げ票が増える可能性が指摘されている。
ドル円は153円台後半での取引。東京朝方の154.14付近を高値に終日上値重く推移している。ロンドン序盤には153.53付近まで安値を広げた。前日のドル高に対する調整に加えて、米人員削減数の急増を受けて米債利回り低下とともにドル売り反応が広がる場面があった。
ユーロドルは1.15台前半での取引。東京朝方の1.1491付近を安値に買われ、ロンドン序盤には高値を1.1524付近に伸ばした。ユーロ円は揉み合い商状。ロンドン朝方から序盤にかけて176.87から177.22までのレンジで振幅。その後もレンジ内で売買が交錯している。対ポンドでは足元で、ややユーロ売りに傾いている。シュナーベルECB理事は「量的正常化は順調に進展している」と発言、デギンドスECB副総裁は「現行の金利水準に満足」との認識を示した。
ポンドドルは1.30台後半での取引。東京朝方の1.3046付近を安値に買われ、ロンドン中盤には高値を1.3095付近に伸ばした。その後も高値付近を離れていない。ポンド円はロンドン朝方から序盤にかけて200.78から201.21までのレンジで振幅。方向感に欠ける動きとなっている。ユーロポンドは0.8816付近まで買われたあとは、0.88台割れへと下落している。この後の英金融政策委員会(MPC)はスーパーサーズデーとなる。政策金利発表とともに経済予測が公表され、続いてベイリー英中銀総裁会見が予定されている。政策金利は据え置き観測が有力で、票割れの変化に注目が集まっている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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