ドル買い優勢、円安の動きは一服もドル円145円台後半に高値伸ばす=ロンドン為替概況
ドル買い優勢、円安の動きは一服もドル円145円台後半に高値伸ばす=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドル買いが優勢。きょうはキング牧師記念日で米債券市場が休場となる手掛かり難ではあるが、ドル相場が堅調に推移している。先週の一連の米インフレ指標を通過して、市場での米早期利下げ観測がやや後退したことが影響しているようだ。ドル円とともにユーロドルやポンドドルなどでもドルが買われており、東京市場でみられたクロス円の上昇の矛先はやや鈍っている。ドル円は145.82近辺と先週末の高値を上回った。ユーロドルは1.09台での取引が続くなかで、1.09台後半から前半へと反落、安値を1.0930台に広げている。ポンドドルも1.27台後半から前半に下げており、安値を1.2710台に更新した。ユーロ円は159.50台、ポンド円は185.50台に本日の高値を伸ばしたが、足元では伸びを欠いている。ただ、東京市場からの円安の流れには目立った調整は入っていない。先週から引き続き、ドル円の上昇の流れが目立つ格好となっている。欧州株や米株先物はやや売りに押されており、調整ムードとなっている。ドイツは2023年通年の成長率が-0.3%となった。第3四半期成長が横ばいと上方改定されたことで、第4四半期との2期連続のマイナス成長は回避されたが、通年でのマイナス成長はドイツにとって頭の痛い状況だ。
ドル円は145円台後半での取引。東京朝方の144.88近辺を安値に、その後は底堅く推移。ロンドン朝方には145.20付近から145円台半ばへと上昇。さらにロンドン勢の本格参加とともに高値を145.82近辺まで伸ばした。先週末高値145.57レベルを上抜いている。
ユーロドルは1.09台前半での取引。東京朝方は先週末終値1.0950付近で取引を開始。その後の下げは浅く、午後には1.0968近辺まで高値を伸ばした。しかし、ロンドン勢の本格参加とともにドル買いが広がり、安値を1.0934近辺まで広げている。ユーロ円はドル円とともに上昇。158.57近辺を安値に、ロンドン時間には159.55近辺まで高値を伸ばした。足元では高止まりとなっている。対ポンドでは、ややユーロ買いの動きとなっているが、値動きは限定的。ドイツは2023年通年でマイナス成長となった。11月ユーロ圏鉱工業生産は前年比-6.8%と予想を下回った。前月比でもマイナスが続いている。
ポンドドルは1.27台前半での取引。東京昼過ぎの1.2765近辺を高値に、ロンドン序盤には1.2713近辺まで下押しされた。総じてドル買い圧力が優勢。ポンド円は東京朝方の184.66近辺を安値として買われ、ロンドン序盤には185.56近辺まで上昇。その後は185円台前半から半ばで高止まりとなっている。ユーロポンドは東京市場から通して0.8587から0.8605までのレンジ取引。ロンドン序盤に高値を伸ばしたが、すぐに上値を抑えられている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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