日経平均の失速で一転円高に、豪ドルは豪雇用統計後に弱含み＝東京為替前場概況

　東京外為市場、ドル円とクロス円は総じて株式市場の動向をにらみながら上下に振れる展開。東京序盤は日経平均株価の上昇スタートを背景に円安に振れたが、株価の伸び悩みとともに円安が一服し、日経平均の下げ幅が１００円超となると一転して円高傾向となった。ドル円は午前９時過ぎに１０９．４６円付近まで強含んだものの、その後は１０９．２２円近辺まで下落している。

　ＮＺドル／ドルは朝方に発表されたニュージーランドの第２四半期国内総生産（ＧＤＰ）の好結果を受けて０．７１３８ドル付近まで強含み、その後も０．７１２０ドル台で堅調地合いを維持していた。ただ、マーケット全体がリスク回避に傾くにつれ、徐々にドル高方向に振れてきている。ＮＺドル円もＧＤＰ発表後に７８．０５円付近まで上昇したが、その後は全体相場の円高を背景に上げを帳消しにしている。

　豪ドル／ドルは午前１０時３０分に発表された豪８月雇用統計を受け、初動は失業率の改善を好感して０．７３４７ドル付近まで強含んだが、その後は雇用者数の大幅減少を嫌気して０．７３２６ドル付近まで弱含んだ。豪ドル円は全体相場の円高地合いもあり、８０．０４円付近まで軟化した。

　日経平均株価は続落。前引けでは前営業日比１７９．０７円安の３万０３３２．６４円となった。

　午前１１時３０分現在では、ドル円は１ドル＝１０９．２８円、ユーロドルは１ユーロ＝１．１８１７ドル、ユーロ円は１ユーロ＝１２９．１４円、ポンド円は１ポンド＝１５１．２３円、豪ドル円は１豪ドル＝８０．０８円、ＮＺドル円は１ＮＺドル＝７７．７５円、スイス円は１スイスフラン＝１１８．８３円、カナダ円は１カナダドル＝８６．４８円付近で推移している。

MINKABU PRESS