ハト派ガイダンスに2020年代後半まで金利据え置きの可能性も指摘される=NY為替
ユーロドルは1.17ドル台後半で推移している。一時1.1830ドル近辺まで上昇する場面があったものの、1.18ドル台での滞空時間は短く、直ぐに1.17ドル台に戻す展開を見せている。
本日はECB理事会の結果が公表され、大方の予想通りに政策は据え置きとなった。注目は先日の戦略見直しに伴う金利ガンダンスの変更だったが、「見通しが進展を示すまで金利は現状かそれを下回る水準。行動のかなり前にインフレ見通しが2%に達している必要ある」と変更していた。また、パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)は少なくとも2022年3月末まで継続、2023年末まではPEPPの保有債券の償還分を再投資する方針も引き続き示した。
発表直後は政策変更もなかったことから、ユーロは買いの反応を見せたが、一時的に留まっている。ガイダンスは予想通りにハト派色を強調した印象が強い。今回のガイダンス変更を受けて一部からは、ECBは2020年代後半まで利上げ開始が議題になる可能性は低いとの指摘も出ていた。
ユーロドルはここ数日、1.17ドル台半ばが強いサポートとなっているが、理事会を通過したことで、その下値サポートを再び試す動きも警戒されそうだ。
EUR/USD 1.1779 EUR/JPY 129.69 EUR/GBP 0.8564
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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