ドル円は一時154円台半ばまで急落、介入観測が濃厚=ロンドン為替概況
ドル円は一時154円台半ばまで急落、介入観測が濃厚=ロンドン為替概況
ロンドン市場では、ドル円が急落している。週明けのアジア市場で158円台後半から一気に160.17近辺まで急伸。その後、日本時間午後に円買いが持ち込まれ155円近辺に急落。その後157円台乗せまで反発すると、再び円買いが入り、ロンドン序盤にかけて154.54近辺まで安値を広げた。ロンドン時間に入ると下げ渋りとなっているが、156円手前水準で上値を止められての揉み合いが続いている。神田財務官は「投機による激しい変動が国民経済への悪影響は看過しがたい」「介入かどうかは申し上げないが、24時間対応できる準備している」と発言。一部報道では関係筋の話として「日本の金融当局、為替市場で介入を実施」としている。日銀決定会合後の投機的な円安の動きに対して、介入が実施されたとの観測が濃厚になっている。クロス円も同様に円安から円高へと急激に振れており、円相場主導の週明け相場となっている。ユーロ円は171円台半ばから165円台後半、ポンド円が200円台半ばから193円台後半に至る大相場となった。ドルストレートは米債利回り低下とともにややドル安に振れているが、ユーロドル1.07挟み、ポンドドル1.24台後半から1.25台半ばでの値動きにとどまっている。このあとは4月ドイツ消費者物価指数速報値が発表される。主要な米経済統計発表は予定されていない。
ドル円は155円台後半での取引。東京市場が昭和の日の祝日で休場となるなか、アジア市場でドル円は一時160.17近辺まで上伸した。ストップ注文などを巻き込んだ急激な動きだった。159円台に戻して高止まりした。これに対して、午後に入ると大口の円買いが持ち込まれている。一気に155円付近に急落。その後の反発局面でも円買いが持ち込まれて、ロンドン序盤には154.54近辺まで急落した。その後は買戻しが入ったが、156円手前水準で上値を止められている状況。神田財務官は、為替についてコメントを控えているが、市場では介入実施の見方が強まっている。
ユーロドルは1.07台前半での取引。アジア早朝の1.0687近辺を安値に買われ、ロンドン朝方には1.0734近辺まで上昇。その後は1.07台割れまで反落も、再び1.07台前半に戻した。ややドル安方向への動きも、売買が交錯した神経質な値動きとなっている。ユーロ円はドル円とともに急激な動き。この日の高値171.56近辺をつけたあと、165.66近辺まで急反落。その後は167円ちょうど付近で揉み合っている。対ポンドではややユーロの上値が重い。ウンシュ・ベルギー中銀総裁は、7月の利下げは決定事項ではない、などの述べたが特段の反応はみられなかった。
ポンドドルは1.25台前半での取引。アジア早朝の1.2480近辺を安値に、ロンドン朝方には1.2549近辺まで買われた。その後は1.25台前半で揉み合いとなっている。ポンド円は200.55近辺まで上伸したあと、193.63近辺まで急反落。その後は195円台前半で値動き一服。ユーロポンドは0.8570付近から0.8550割れ水準まで軟化。ややポンド買いの動きが優勢。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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