ユーロが堅調、一連の欧州経済指標受けて、ドル円は156円台後半に落ち着く=ロンドン為替概況
ユーロが堅調、一連の欧州経済指標受けて、ドル円は156円台後半に落ち着く=ロンドン為替概況
ロンドン市場では、ユーロが堅調に推移している。第1四半期ユーロ圏GDP速報値が予想を上回る伸びを示したことや、4月ユーロ圏消費者物価速報でコア前年比が予想を上回ったことなどがユーロ買いにつながっている。ユーロはドル、円、ポンドなど各主要通貨に対して上昇。ユーロドルは1.06台後半から1.07台前半へ、ユーロ円は167円台前半から168円台前半へと上昇。ポンドドルやポンド円もユーロにつれ高となり、ポンドドルは1.25台前半から半ばへ、ポンド円は196円台前半から197円付近へと買われた。総じてドル安・円安の動きが優勢になっている。ドル円は前日の乱高下のあと、東京市場では156円台前半から157円手前水準まで再び買われたが、ロンドン時間に入ると156.90付近に膠着している。一時156.50付近まで下げ、緊張感が走る場面があったが、きょうはすぐに買い戻されている。日銀当座預金見通しによると、昨日の介入は5.5兆円規模だったとの試算が報じられたが、特段の反応はみられなかった。あすの米FOMC、金曜日の米雇用統計などに市場の視線が移動しつつあるようだ。
ドル円は156円台後半での取引。東京朝方の156.07近辺を安値に、午前中に156.99近辺まで買われた。その後は東京午後にかけて156.70-90レベルに落ち着いた。ロンドン市場ではほぼ156.90付近に膠着している。一瞬156.50付近に下落する場面もあったが、きょうはすぐに買い戻されている。市場推計によると昨日の介入は5.5超円規模と報じられているが、目立った動きはみられず。
ユーロドルは1.07台前半での取引。東京朝方は前日終値1.0720付近でスタート。その後は売りが先行してロンドン朝方に1.0690近辺まで下落した。ロンドン時間に入るとユーロ圏GDPや物価指標の結果を受けてユーロ買いに反応。高値を1.0735近辺に伸ばしている。ユーロ円は東京朝方の167.23付近を安値に買われている。ロンドン時間に入ると高値を168.37近辺に伸ばしている。ユーロは対ポンドでも堅調に推移している。市場ではECBの6月利下げについて織り込み済みとなっているが、7月については不透明。データ次第であることはECB当局者も市場も同様だ。
ポンドドルは1.25台前半での取引。東京朝方の1.2564近辺を高値に売りが先行し、ロンドン朝方には1.2524近辺まで下落。その後はユーロドルの上昇とともに1.2550台まで買い戻された。ポンド円は東京朝方の196.08近辺を安値に午前中には197.05近辺まで一時上昇。その後は足元に至るまで、レンジ内での振幅となっている。ユーロポンドは堅調。0.8530付近から0.8555付近へと上昇し、ポンドは対ユーロで軟調に推移している。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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