リスク選好の円安、豪ドル／ドルやポンドドルはもみ合い＝東京為替前場概況

　東京外為市場、日経平均株価や米国株先物の時間外取引が上昇していることを背景に、リスク選好の円安が優勢となっている。ドル円は５・１０日（ゴトウビ）に伴う実需のドル買いも相まって、東京序盤から強含みとなり、仲値通過後も１０８．９２円付近まで上昇。クロス円も堅調に推移している。
　　
　豪ドル／ドルは０．７８ドル台半ばでもみ合い。午前１０時３０分に発表となった豪州の経済指標が強弱まちまちの結果となり、方向感が出ていない。第１四半期小売売上高は市場予想に若干未達となったが、４月のＮＡＢ企業景況感は前回から大きく上昇し、統計開始以来で最高となった。豪ドル円は全体相場の円安地合いの中で８５．４８円近辺まで上昇している。

　ポンドも同様に、ポンド円は全体相場の円安地合いの中で１５２．７９円近辺まで上昇も、ポンドドルは１．４０ドル台前半でもみ合い。６日に行われたスコットランド議会選の開票が８日に終わり、与党のスコットランド国民党（ＳＮＰ）が前回選挙から１議席伸ばしたものの、単独過半数の６５議席には届かなかった。独立をめぐる住民投票の見通しについてメディアによって見方が割れており、仕掛けにくい状況のもよう。

　日経平均株価は３営業日続伸。前引けでは前営業日比２４５．８７円高の２万９６０３．６９円となった。

　午前１１時３０分現在では、ドル円は１ドル＝１０８．８７円、ユーロドルは１ユーロ＝１．２１５３ドル、ユーロ円は１ユーロ＝１３２．３２円、ポンド円は１ポンド＝１５２．６９円、豪ドル円は１豪ドル＝８５．３８円、ＮＺドル円は１ＮＺドル＝７９．１９円、スイス円は１スイスフラン＝１２０．７７円、カナダ円は１カナダドル＝８９．７７円付近で推移している。

MINKABU PRESS